各指を独立してまわすためのトレーニングにはいいと思います。黒鍵も2小節目から使うので、調についての感覚もつきます。
<br /> ただし、あくまでトレーニング教本であって曲の形態を成していないので、弾いていて特に楽しいものではありません。ツェルニ―やバイエル等と併用することをお奨めします。
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ハノンと比較されていますが、用途が異なるような気がします。ハノンは基本的には(というか前半部)徹底的に粒をそろえて、何度も早く弾くことで、指の運動性、持久力を高めるといったことがメインにあるようですが、リトルピシュナは左右指が独立して動かない人のために楽譜が書かれている気がします。。ピアノ入門者には、なんとも押しにくい動きを要求していますので、ハノン(前半)のように楽譜を見ればすぐ指を押さえれるようになるということはなく、少しずつ脳と指をほぐしていくといった具合なので、一曲指を押さえれるようになるだけでも少々時間がかかると思います。その分動くようになれば結構効果を感じるはずです。ハノンは音階編以外は白鍵盤ばかりなのに対して、ピシュナは小節ごとに調性があり、半音ずつ音を上げて13小節目で元の音に戻る構成になっているため、ハ長調からロ短調まで均等に学べるところがいいところでしょうか。左手が自由にならず苦しんでいる人にはお勧めです。
他の方が書いていらっしゃるように、ハノンよりもおすすめしたい教本です。ハノンと比較すると、課題を徹底的に洗練して無駄をそぎ落としています。だから短くて簡単に譜読みできるだけでなく、練習効果も非常に高い内容になっています。この曲集を毎日5分間練習するだけでも、1か月で上達したことを実感できると思います。ピアノを習って数年くらいの方はもちろん、なかなか練習時間の取れない大人の再開組の方に特におすすめしたい本です。以下に簡単にまとめます。<p>・薄い本なのに必要十分で多彩な課題が入っています<br>・一つ一つの課題は適度に短く、ちょっとした時間でも練習できます<br>・すべての調を満遍なく使うので、いつのまにか黒鍵恐怖症が解消します。<br>・指を強くして、1本1本の独立性を高めます。<br> ※バッハのインヴェンションやシンフォニアで苦労している人はこの曲集で指作りをすると良いです。<br>・難しいと感じる課題はとにかくゆっくり弾きましょう。<br>・練習していて指が疲れたら休みましょう。無理して弾くと指を痛めます。<br>・初心者の人は無理な弾き方をしていないか、ピアノの先生に見てもらうことをおすすめします。<br> ※中級以上の方は独学でも大丈夫だと思います。<br>・半年~1年くらいでだいたい弾けるようになりますので、そうしたら「60の指練習」にチャレンジしてください。