コルトー版 ショパン 12のエチュード Op.10 みんなこんな本を読んできた コルトー版 ショパン 12のエチュード Op.10
 
 
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コルトー版 ショパン 12のエチュード Op.10 ( ショパン アルフレッド コルトー 八田 惇 )

 曲についてこれほど解説を加えている楽譜はそんなにありません。各曲に入る前に1ページくらいの解説がありますし、楽譜の下のほうにも載っています。とても参考になります。 <br /> また、パッセージを上手く弾きこなすための練習が載っている楽譜もコルトー版くらいです。特にショパンのエチュードには、かなりの量の練習が載っています。他のコルトー版には、「ショパンのエチュードの練習課題を参照のこと」という言葉が多々見られるほどです。練習曲のための練習がたくさん入っているのは、変な感じがしますが、参考になるのは間違いないです。故に1曲のページ数がかなり多いので、譜読みには使えません。運指はくどいような感じもあり、パデレフスキ版の方が自分にはしっくりした感じがします。 <br /> コルトー版が威力を発揮するのは、普通の楽譜の運指では上手く弾けないときです。そうなったときコルトー版の運指が弱点克服のための見事な解答を示してくれるでしょう。故に、普通の楽譜で難なく弾きこなせるときは、無理してこの本の運指に合わせる必要は無いと思います。コレは最終手段です。もし、このリーサルウェポンを用いても攻略できないときは、この曲集を取り組むにはテクニックがまだ不足しているという証拠です。

いわゆる解釈版の楽譜としては最高峰に位置するものです。コルトー自身による補筆が多岐に渡っておりショパンのオリジナルとはかけ離れた面がありますし、印刷もあまり綺麗ではなく決して読みやすい楽譜ではないので、エキエル版などの原典版楽譜と併用して使うべきだと思います。しかし、この曲集を学習する人(特に独学の人)は持っていたほうが良いと思います。以下に特徴をまとめます。<br>・1曲あたり2~3ページという、非常に充実した解説が載っています。<br> 読み物としても読み応えがありますが、ショパンに対するコルトーの思い入れが痛いほど伝わってきます。<br>・ほとんどすべてのフレーズについて、詳細な練習法が提案されています。<br>・弾きにくいフレーズについては特にスペースを割いて解説されています。<br>・ペダル記号が補完されています。(原典版はペダル指示が少なく苦労する)<br> 単に書き加えるのではなく、ショパン時代のピアノと現代ピアノの違いにまで配慮されており、ほぼ完璧な補完といえます。<br>・運指が独特です。<br> いわゆるコルトー流の運指ですが、脱力しやすく一見の価値があります。<p>一例を上げますと、「別れの曲」は原典版楽譜では前半部にペダル指示がほとんどなく、どのようにペダルを踏んで良いか困ってしまう初心者も多いと思います。しかしこの楽譜には完璧にペダル記号が書かれていますので迷いません。しかもこの曲に適したペダルの踏み方について、詳細な解説まで付いているという念の入れようです。

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コルトー版 ショパン 12のエチュード Op.10
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