<ある酔狂な大富豪が言った。
<br />「もしも青いキリンを私に見せてくれたら、莫大な賞金を出そう」
<br />それを聴いたそれぞれの国の人たちはこんな行動をとった。
<br />
<br />イギリス人は、そんな生物が本当にいるのかどうか、徹底的に議論を重ねた。
<br />ドイツ人は、そんな生物が本当にいるのかどうか、図書館に行って文献を調べた。
<br />アメリカ人は、軍を出動させ、世界中に派遣して探し回った。
<br />日本人は、品種改良の研究を昼夜を問わず重ねて、青いキリンを作った。
<br />中国人は、青いペンキを買いに行った。>
<br />
<br />こんな感じのお国ネタが詰まっている。著者は1973年生まれと比較的若いが、世界中を訪問しているらしく、ネタの間に挟まれる各国でのエピソードがなかなか興味深い。
<br />もう少しどぎつい、辛いネタが多い方がおもしろいと思うのだが、これはこれで誰でも楽しめる甘口カレー的な一冊でよいと思う。
ジョークそのものよりも著者の解説が面白かった。当たっているにせよ外れているにせよ、日本という国は他国からこういう風に見られているということが分かって興味深い。実際に著者が見聞きした実体験がベースになっている点も好感が持てる。
日本人ジョーク集の感想。
<br />早坂氏の作品を初めて読んだ。ステレオタイプ化された日本人の様々な特徴を実によく表したジョークの数々を紹介しており爆笑してしまうものも多く面白かった。様々な国民のステレオタイプ化した特長がこれらのジョークをおもしろくしており、それはそれでいいと思う。ジョークはないが、例えば、外国の本屋の日本の旅行ガイドなどの表紙はいまだに着物を着た人が歩き、寺が映り、相撲をやっている写真が載っている。すべて日本の大切な文化であるからそれが日本だと思われてもいいと思う。実際の違いはもっと庶民レベルのつながりで様々な文化、習慣の違いを紹介すればいい。
<br />この本にさらに望むのは、これらのジョークの原典がどこにあるか、それらも全てでなくてもいいが一部紹介してほしかった。またそれら原典を言語でも読んでみたくなる。