ラジオを聴いてたら作者が出演したので、迷わず購入。ナンシー関が御亡くなり後、考えながら笑えるTV評だと思いました。これを読んだら宮崎哲哉や宮台慎二は電波芸者的に見えてしまいました。これを読んだらTVの見方が変わります。
不覚にも電車の中で声を出して笑ってしまった。
<br />老若男女に幅広く読まれるべき一冊。
<br />テンポのいい文体であっという間に読了。この著者の長文を読んでみたいと思った。
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<br />伊集院光を過小評価している点以外、非の打ちどころがない。
<br />(といっても伊集院の魅力はラジオにしかないから、正しいといえば正しいのだが。)
地上波テレビ放送は大きな利権が絡む、政府の許認可事業だ。なおかつ、スポンサーから集金して我々に広告を届ける事業でもある。ゆえに、そこから発せられる情報は、歪む。考えると当然のことなのだが、最近までそのことに気づかなかった。いや、テレビ局がそれを巧妙に隠していたはずなのに、それが露骨に見えてしまうようになったんだと思う。もちろん、情報を様々な角度から検証できるネットの発達は大きいが、テレビ局自体もなりふりかまわなくなっているんだろう。映画やCMの番宣が連なるワイドショー、明らかに手抜き編成の改変期、政治やスポーツをバラエティとしか演出できない番組。愚かな大衆に向けた、愚かなメディア。
<br />本書はそうした地上波テレビ放送の現状を鋭く抉ったコラムをまとめたものだ。著者の週刊誌連載をまとめたもので、軽妙なジョークを交えたコラムに、上記のような末期的なテレビメディアの現状が見える。洒落を交えた皮肉に、テレビを見ていたときに感じた違和感の正体が分かり、思わずうなづいてしまう分析力と表現力に脱帽。
<br />問題は、それだけ分かっていてもテレビをやめられないことだな。さすがに最近はNHKがほとんどのような気もするが。受信料を払っているかはヒミツ。
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