茂木さんは、哲学する脳科学者です。文学にも造詣が深い。この方を知ると、人間を文系と理系の2つに分けることの、意味の無さを強く感じます。私は以前いきなり「クオリア降臨」を読み、準備体操なしにマラソンをして、息切れしたような経験をしたので、このような新書で軽いが、しかし内容の深い茂木さんのエッセイを待っていました。ウオーミングアップ・・これには大成功。徐々にこれから、クオリアの世界に迫って行きたいと思っています。ユーミンとの対談エピソードなど、興味深く楽しい話も満載です。
玉石混淆のエッセー集。一応、脳がテーマになっているが、その度合いは濃淡がある。
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<br /> 1章「脳の中の私〜」と4章「多様性の海〜」は割合面白い。話のテーマと著者の専門的な知見との相性がいいのかも知れない。だが3章「日本というシステム〜」は駄目。おおむね著者の主観を述べていて、社会的なセンスはあまりないように思える。
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<br /> 連載の原稿をまとめたものであり、1つ1つの話がやや細切れな印象も否めない。
脳の多様性や偶有性をテーマにした著である。
<br />脳科学の視点から,現在の我々を取り巻く様々な出来事を解説しています。
<br />最近の話題や事件を取り上げ,茂木先生がどのようにとらえているかを垣間見ることができ,興味深い内容になっています。
<br />「脳名人の流儀」と題した本文中に散りばめられた小エッセイは特に楽しめます。