評判ほど、感動できなかったような気がします。淡々と表現される内容は、事実であることを感じ、どの家庭にもあるような喜び、悲しみも共感できます。そして、犬は人間の良いパートナーであると思いますが、それぞれの家庭で、犬が家族の一員であるか、ペットとしての枠を出ないかで、この本のとり方も変わってくるのではないでしょか。犬を家族の一員と考える方にはお勧めです。犬のADHD(注意欠陥・多動性障害)という表現がリアルでした。
<br /> 感動はそれほどしませんでしたが、気づくことはありました。犬は一番大事なこと(忠誠心や、思いやりなど)をちゃんとわかっている、ということをこの本で読み、今までいるのが当たり前だった我が家の犬もそうだと思いました。いつも側にいて、慰めてくれたと。ペットとして飼った我が家の犬は遺伝子異常があるそうで、時々癲癇を起こします。よだれを流し、ひきつける犬をタオルでくるみ抱きしめてやると、安心したようにやがて落ち着いて優しい表情に戻ります。辛そうな犬を少しでも安心させる行為は当たり前のこととしてしていましたが、我が家の犬はいつの間にか家族にとって一員になっていたことを感じた本でした。
マーリーは、基本的なしつけ(お座り、伏せ、待て、つけ)は、できるけれど、衝動の制御ができないレトリバー。どんな犬でも しつければ なんでもできるわけではありません。犬の素質は、潜在能力に関わることで、それは、人間にもいえることなのでしょう。結局、愛情が忍耐力を養い、それがなければ、”こんな犬いりません”となってしまうのでしょう。それは、今の日本の子育ての現状にも いえるのかもしれません。パーフェクトな素因がなくとも、親に愛情があれば、その仔は幸せに育つのでしょうね。筆者は、そういう意味でも、愛情深い すばらしい人ですね。
何というか最後の方は泣けてしまったけど、読後感は清々しく気分になります。 私も犬を飼っているんですけど共感出来る部分が多々ありました