ある特殊な能力に目覚めた天才数学者ケインと、その能力を利用しようと企む科学者達の攻防を描いたサスペンス。
<br />序盤は登場人物の顔見せと伏線張りばかりで若干退屈だが、
<br />ケインが状況を打開するために能力を使い始めるところから物語りは一気に加速していく。
<br />ケインの計画の全貌が、最後まで読者にも明かされないため、先が気になってどんどん読み進めてしまう。
<br />そしてラストに全ての伏線がパズルのラストピースのようにピタリとはまっていく様は素晴らしい。
<br />役者があとがきで「M・ナイト・シャマランの作品に似ている」と書いていたが、
<br />序盤はダラダラしていてラストで一気にネタばらしするというところは確かに似てます。
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<br />タイトルに「数学」という言葉を冠しているが、
<br />途中途中で薀蓄が披露されるといった味付け程度に止まり、物語の根幹にはあまり関わっていない。
<br />数学の知識が無くても問題無し。誰でも楽しめます。
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<br />あと、作品内容には関係しないけど、ギラギラ光っている銀色の帯はなんとかしたほうがいい。
久々に、本屋で惹かれる本を発見。帯に書かれた文に興味を持ち、買ってしまいました。読み始めてから、ホントに一気読み状態。主人公のケインより、ナヴァの事件(話)が後がないという危機で、気になって読みましたよ。私は数学が大の苦手!最初は理解しようと一生懸命に読んでましたが、正直、数字を読むのも一苦労・・・。それでもナヴァの展開が気になる!途中からは理解するのは諦め、とりあえず読んで、ストーリーを進めました。たぶん、そういう方は多いと思います(笑)数学を理解出来なくても、読めますよ。ストーリーは面白いと思いましたし。でもやっぱり、ストーリーはケインよりナヴァの方が好きです。リアルな感じがします☆☆☆☆
上下巻を通じて、アッという間に読んでしまいました。
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<br />多少、量子物理や統計学等の話がでてきますが気にすることはありません。
<br />主人公が統計学者でありながら、
<br />”確率的にはありえない”ことをスリル満点で、戸惑いながら挑んでいきます、面白いこと請け合いです
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<br />これが現実なのか虚構なのかを主人公が考える場面では、最近では、”マトリックス”、少し前では”トータルリコール”の映画を見ているような気がします。
<br />また鍛え上げられた女性情報部員が活躍する場面では”ミッション・インポシブル”の場面を想像します。
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<br />とにかく各シーンが、映画を見ているように展開していきます。
<br />エンターテイメントとしては、良くできています。
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<br />次作も期待したいです。
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<br />−些末なことですが−
<br />題名が、”数学的に”とついているのは、ちょっと違和感があります。
<br />原著題名”インプルーバブル”でも良かった気がしますが・・・。
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