太平洋戦争の激戦地、硫黄島(いおうとう)から、司令官の栗林忠道中寿が日本の妻と息子、娘にあてて書いた手紙、全41通を収録した本。半藤一利氏による、硫黄島の戦いの解説つき。
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<br />映画『硫黄島からの手紙』を見て、栗林中将がどんな手紙を書き送っていたのかを知りたくなり、購読しました。映画の中にも、一部手紙の文面が紹介されていますが、戦地でも妻や息子、娘のことを思っていろいろ気遣っていた、普通の夫であり父親である軍人の姿に心を打たれます。
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<br />映画と題名が同じですが、こちらの方は奥付に「いおうとう」とふりがなが振ってありました。
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映画「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」に関連した一冊です。アメリカ軍事史上最大の激戦地となった「硫黄島」の日本側最高指揮官栗林忠道第109師団長兼小笠原兵団長、陸軍中将(3月17日、陸軍大将昇進、3月26日戦死)は、最も優れた指揮官であった。この人が軍中央にいたら、太平洋戦争が起こらなかったかもっしれない。アメリカ軍が恐れた名将は、家庭では、子煩悩で優しい父親だった。硫黄島に着任してから家族への手紙41通をまとめた1冊です。読んでいて家族への思い遣りや子供たちへの愛情溢れる手紙は涙を誘い、栗林忠道師団長の暖かい人間性が偲ばれます。