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| おせい&カモカの昭和愛惜
(
田辺 聖子
)
激動の昭和を生きてきた田辺さん。「警句の文化が生れる土壌はない」日本で、アフォリズム(警句、箴言)を意識して小説等を書いてきた彼女の、約40年間(!)の刊行物の中から選ばれた5冊目になるアフォリズム集です。あとがきでご本人が<人生の瞬景>と名づけた味わい深いエピソード(特に夫・川野氏との愛情たっぷりの生活など・・・)も盛り込まれています。
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<br />「おせいさんの昭和館」という章から始まります。わたしたちが歴史にふれる方法としては、緻密で長大なノンフィクションあるいはフィクションを読む、映像作品で特定の出来事を掘り下げた世界にじっくり浸る・・・など様々ありますが、本書のような歴史の断片が並べられたものに接していくやり方もあるな、と改めて気づきました。行間を埋めるように、ささやかな知識と乏しい想像力を動員して読みました。
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<br />また、昭和史にちなんだものに限らず、著者ならではのユーモアに満ちた視点、人生訓がじっくり味わえる一冊です。
<br /> ・その国の文化度は何できめるかというと、私としては、その国の人々が、
<br /> 自分の意見をもっている
<br /> 生活を楽しんでいる
<br /> ということに尽きるように思われる。
<br /> ・母親は男の子のうちに、「女の子に可愛がられるような」愛らしい性質を発見してやり、それを伸ばしていくよう、育てるべきである。(中略)男のかわいげが、男の持参金といってもいいのだ。
<br /> ・では家庭の基盤は何かということになるが、私は、「顔を見てホッとする顔があつまること」ではないかと思っている。
<br />気に入ったものを勝手に抜粋してみましたが、ぜひ皆さんにも、心に残ることばを見つけていただきたいと思います。
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