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| よろずや平四郎活人剣〈下〉
(
藤沢 周平
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知行千石の旗本の次男に生まれながら、妾腹の子であったため、家を出、裏店に住まい、得意の口上と剣の腕を便りに「よろずもめごと仲裁業」を始めた主人公。一風変った商売に最初は客もつきませんでしたが、夫婦喧嘩や浮気の仲裁をする内に、市井の暮らしにも慣れ、仕事の方も評判が評判を呼び、何とか当初の予定であった道場創設の資金がたまるまでになります。<br>道場創設を一緒に目指した仲間に資金を持逃げされながらも、持ち前の明るさで、力強く生きていく主人公、裏店を中心とする市井の人々とのやりとり、そして主人公の剣が冴える決闘の場面に加え、目付を務める長兄の権力争い、元の許婚との再会等が複線的にはられ、ワクワク楽しみながらホロリともさせられる楽しいシリーズです。
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