面白いだけの文庫かと思ってめくってみたら、
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<br />いつの間にか泣いている自分に気付いた。
<br />深い、そして濃い。でも、決して重くない。
<br />明るく、軽い。
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<br />ばあちゃんが笑顔で頭を撫でてくれたら、どんな不幸も
<br />たちまち霧散してしまうだろう。
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<br />明日を生き抜く力をいただいたようだ。
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<br />島田洋七さん・・・・やりますなぁ。
この本を読んで、幸せの基準が「お金が沢山あるか、そうでないか」であったことに気付くことができました。貧しいからこそ、物のありがたさ、人の親切や助けの大きさを感じることができるのだと思いました。<br />欲しいものを買って、贅沢するのは見せかけだけの幸せで、本当の幸せは毎日を楽しく過ごせることなのだと感じることのできる素晴らしい本でした。
こんなおばあちゃんがいたらなあ・・。読んだ人なら素直にこう思うはずです。素朴で皆が人情深かった時代。それを背景に、がばいばあちゃんと洋七との生活が描かれてます。今の豊かな時代からは想像付かない程の貧乏生活。しかし、そんな中で培われたばあちゃんの知恵は息を呑むものばかりです。 洋七とばあちゃんのやりとりはほんとに微笑ましく、こんな貧乏生活の中でも元気に暮らす人が居る、貧乏も悪くないのかな、と根本から考えを変えられました。 また、ばあちゃんの一言一言が胸に響きます。現代に生きる人々がもつ何かしら悩みの解決策がこの本にはいっぱい詰まっています。 この本を読んで一番痛感した事は、この時代の人々は本当にすばらしいということです。何も言わず、助けてくれる優しさ。そういうものをこの時代の大人は持っていたんですね・・。 それほど長くないし、字も大きめです。年齢を問わず、多くの人に触れて欲しい作品です。