やっと3巻・・・・いや、待ち遠しいったらなかった。
<br />今年中にもう1回会えるんかいな?と思っていた矢先に発売されたので、
<br />嬉しさもひとしお。
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<br />とにかくこの世界に出来るだけ長く浸っていたくてたまらないのである。
<br />四コマで読み終えるのが勿体無く思えるなんて、『サナギさん』で初めて経験した。
<br />絵柄もそうだけども、何よりほのぼのサナギさんとぷちダークなフユちゃん。
<br />メイン二人のこのキャラのバランス感覚は、施川ユウキ氏の独壇場としか言いようがない絶妙さだ。
<br />ラディカルなのに、妙に説得力というか「うわ、確かに中学生なら考えてそーっ」的なバカバカしさに満ち溢れた台詞の数々。
<br />サナギさんが笑うときの「げらげら」というオノマトぺの秀逸さを見よ!
<br />黒田硫黄氏のセンスに勝るとも劣らない。
<br />ちなみに半分大人で半分子供、とは江戸川乱歩やコナン・ドイルの言ったフレーズだが、
<br />施川氏もまた自覚的にそういう人種なのだろう。
<br />個人的にはメガネのモリカワさんが結構好きなんだけど、キャラ的に弱かったのかね、2巻以降
<br />出番が激減。カンバーック、モリカワさん!
<br />あとは『もずくウォーキング』の2巻も早く拝みたいですねぇ。
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はっきり言って他の4コマが読めなくなるほどおもしろい「サナギさん」。今巻も相変わらず言葉巧みな笑いがつまっている。さらに「図」という単純なもので言葉がなくてもおもしろいなんて。そして「サナギさんと雨。」という話の一本目のかつてない程ほのぼの感になんかドキッとしたり、確かにフユちゃんがサナギさん以外と殆ど口利いてないなあと思い少し切なくなったり、ただ笑えるだけじゃない。この作者の視点はやはりすごい気がする。
<br />間違いなく笑えるギャグ漫画の最高峰。本当の意味でキャラが個性的で様々なアプローチのネタがあるが、「がんばれ酢めし疑獄」のようなアクの強いネタがないぶん、万人に奨められる。一家に一冊置いとくべき。
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