頭のネジがとんじゃってる人間が自分のエゴを形にした時、その形を成した物体は理解不能の怪物になる。鬼才もしくは奇才が生まれる瞬間である。しぐるいという作品は正にそれを作品の中で体現してる、俺はこの変態が造り出した美しきエゴ世界を一変態読者として愛でていきたいです。
あらためて漫画ってものは
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<br />当然のことながら「絵」で魅せるモノなんだな
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<br />と思い知らされた漫画です。
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<br />絵力・構図・表現・スピード感・迫力
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<br />「狂い」の世界の中での摂理を
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<br />わかりやすく圧倒的な「絵力」で魅せてくれます。
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<br />残虐で狂ってますが芸術的な感性をも感じさせる作品。
巻頭カラー見開きを一目みて、受け入れられるか否か決まるでしょう。残酷描写が多い作品です。その残酷な絵(飛び出る臓物等)、伊良子や藤木の半裸姿(そして女性キャラクターに)に自分は強烈なエロスを感じます。これが、本作品がただの残酷時代劇マンガではない事の一因になっていると思います。他にも、戦闘シーンを魅せる力、抑圧された嫉妬・憎悪の精神描写も秀逸です。本当にお薦め、少なくとも現行では最高水準のマンガです。