ほぼ丸々1巻使って、
<br />虎眼vs伊良子の闘いを描いています。
<br />丸々1巻!!
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<br />読んでいて、ふと最近終了したある少年マンガを思い出しました。
<br />最後の最後の大ボスとの闘いをわずか数ページで終わらせた、
<br />メリもハリも無いお粗末な終わり方……。
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<br />マンガとはエンターテインメントです。
<br />読者にお金を払ってもらって、満足させるべきもの。
<br />盛り上げて盛り上げて、しかも冗長にならぬように。
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<br />現在流通してる、質の悪い孫コピーの切り張りのような
<br />作品群(マンガに限らず、アニメ・ドラマ・映画)も、
<br />エンターテインメントの原点に戻って欲しい、
<br />そう切に願わせる力を持った1冊でした。
武士道は死狂いなり。- 葉隠より引用 -
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<br />タイトルからして「死狂い」なので内容も尋常では有り得ない
<br />山口貴由の画力とセリフの力が本作で花開き
<br />この6巻の伊良子と虎眼の対決でクライマックスを迎えます
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<br />この後の伊良子 対 源之助がこれ以上の爆発力を秘めていると思うと
<br />もうシグルイから目が離せません
圧倒されます。<br />陰惨無惨な描写、独特な術理に伴う剣技、存在感溢れるキャラクター。<br /><br />更に感嘆すべきは原作は連作短篇集であり、伊良子対藤木は第一話で、ほんの30頁あまりの作品である、という事。<br />岩本虎眼の原作からの大胆なアレンジ、細かいエピソードを積み重ねる事で生じるリアリズム、ここまで話を広げる奔放さ…。<br /><br />残りの御前試合をどれだけ魅力的にアレンジし、拡げてくれるか楽しみです。<br /><br />最も、あの無惨・無常な御前試合の終わりまで何年掛かるか心配ではありますが。<br /><br /><br />ところで虎眼の屋敷に詰めていた三人目の門人はどこに行ったのでしょう