2005年の終盤にこの本が出版され、その年には
<br />購入し、読んでみた。しかし、ファッションに疎い
<br />(と思い込み過ぎていた)私にとっては
<br />それでも敷居の高いように感じた、ファッション初心者
<br />向けとはいっても。「あ、だから『オタクファッション』が
<br />いけないんだ。やっぱり自分は否定されるんだ。」
<br />と読み始めたうちはそう感じた。
<br />
<br /> また、「お前らみたいなどうしようもない奴らを
<br />俺たちが直してやる、感謝しろ!」みたいな嫌味な
<br />メッセージすら感じた。(もっとも、同時期に出た
<br />「電車男スタイリングバイブル」のほうがこっち系の
<br />ニオイがプンプンするみたいだが…)
<br />
<br /> こんな感じだから最初のうちは恥ずかしくてまともに
<br />読む気がしなかった。でも、時間をかけてゆっくり読んで
<br />いくうち、少しでも自分のファッションをよくしよう、
<br />と思って読んでいくうちに、著者の言いたいことが
<br />分かっていく気がした。ファッション、つまり見た目
<br />だけでなく、周りから「引いた」り「浮いた」りする
<br />言動や行動にも気をつけたほうがいい、ということを
<br />あの手この手の表現を使って書かれているようにも思えた。
<br />だから、最初のうちに感じた恐怖的な印象は適切ではない
<br />ということも分かった。このファッションガイドには
<br />賛否両論あるが、じっくり読めば著者の真意も分かる
<br />ようになるはず。ファッション誌に手をだすのはそれから
<br />でも遅くないのではないか、「ファッション」に対する
<br />嫌悪感、恐怖感、を緩めてからでも。
<br />
<br />
<br />
私は人間はすべてオタクである、と思っています。いるのは「良い」オタクと「悪い」オタクです。
<br /> 誰にでも、人には譲れないもの、自分だけの趣味というものがあります。また、医者や弁護士は自分の知識を売る商売であり、そういった専門職だけではなく、一般企業の従業員でも深い業務知識が要求されます。現代社会ではオタクにならなければ食べていけません。そういうわけで、乱暴ですがすべての人はオタクであると言います。
<br /> では、オタクがなぜ非難され、差別されるのか。それは要するにスマートでないからであると私は考えています。場の空気も考えず自分の趣味を延々と語り始めたりすれば、大目に見てくれる人はほとんどいないと考えてよいでしょう。確かに、彼が関心を持つ分野はすばらしいものかもしれません。しかし、彼のコミュニケーション・スキルの欠如が、そのすばらしい世界を台無しにしてしまうのです。私はかつてこうした過ちを犯しました。これからも犯すかもしれません。
<br /> もう一つは、ファッションセンスに欠けること。アイデアを駆使して独創的な服装をする必要はありません。まずは清潔感のある服装を心がけることです。「悪い」オタクは自分が他人の目にどう写るかという視点がすっぽり抜け落ちています。だから一般人はオタクを毛嫌いするのです。ちなみに、かつての私のファッションセンスもどうしようもないものでした。
<br /> 以上述べてきたことから、私はこの著者の主張に賛成です。「悪い」オタクにならないための防衛策として、この本に書かれてあるオタクの現実を直視し、改善を図りましょう。もっとも服装の参考例については、私自身の趣味がトラッド寄りなので若干異論はあります。
<br /> 私はアニメ方面はまったく疎いですが、普段の生活態度はオタク的であると思います。かつては絶対にそれを認めようとしませんでしたが、自分を「オタク」と認めてしまうことで楽になりました。ただし世間から後ろ指をさされない「良い」オタクになる不断の努力は必要です。
漫画で分かりやすくファッションを指南してくれます。
<br />
<br />
<br />かわいい女の子が基本的なことから指導してくれるので、
<br />ファッション誌を読んだことのない人でも楽しく学ぶことができます。
<br />
<br />
<br />初めてファッションを学ぶには最適。