看護学校で統計学を教えているものです。
<br />看護研究などで現実のデータを扱おうとする場合、実際にどの手法を使おうかと悩んだときに、一気に読んで復習するのに適していると思います。
<br />必要最小限の公式は示されていますが、マンガで分かりやすく説明されているので、復習する気持ちになるまでの、気持ちの壁を乗り越えやすいようにしているといえます。
<br />一気に読めることによって、統計手法の全体像もつかめるため、久しぶりに統計ソフトを使う前の復習にも適していると思います。
企業で調査関連の業務を担当する関係で、統計解析の入門書を参考書として、また新任担当者への教育用教科書として活用することが多い。
<br />以前よりこの著者の統計書のわかりやすさ・題材の面白さは新任担当者に好評であったが、「マンガでわかる」とのタイトルからして一層のわかりやすさが図られているものと思い読んでみた。
<br />看護研究発表を題材にしていることから「ナースの」と銘打たれてはいるが、統計の考え方の基本(実はこれが一等大切)を丁寧に解説しながら、自由度や検定方法の適切な選択フロー、望ましいn数といった「わかった気になっているが実はちゃんとは理解できていなかった部分」を明快に解説しており、内容の充実度には目を見張るものがある。
<br />本書を読み、理解し、練習問題を征服すれば、基本的な調査関連業務がこなせるだけの見識とスキルは身につくだろう。
<br />多変量を扱う部分については、さすがにエッセンスを示すに留まってはいるが、因子分析や共分散構造分析の考え方が非常にわかりやすく簡潔に説明されており、著者の多変量解析への造詣の深さを容易に想像させる。
<br />「ナース」に限らず、調査関連業務新任担当者への教育用教科書としては「最高の入門書」の1冊に数えて良いだろう。
全体的に見て良い本だと思います。
<br />個人的に良かったのは、発表のコツを、一つの章を使ってしっかり教えてくれたこと。
<br />資料のまとめ方とか、実際の発表時の「こうした方がいいよ」のポイントがキッチリまとまってて好印象。
<br />それもイラストやマンガをまじえてあるから楽しいですよ。
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<br />他には、アンケートのとり方、作り方、学生時代に習ったカイ2乗検定などがうれしい項目でした。
<br />数学的な部分も、じっくり時間かければ絶対理解できますよ。数字嫌いな私にだって分かったし。
<br />マンガってやっぱ良いですね。これは“買い”の一冊ですよ。
<br />※好き嫌いもあるでしょうから、ひとまず★★★★☆としておきました。
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