この本を読んで、演奏会等で緊張することが殆どなくなりました。<br>技術面も役立ちましたが、<br>メンタル面が特に役立ったように思います。<br>「緊張は友達」こう思えただけでかなり楽になりました。<br>弦楽器奏者以外の方も一読の価値はあると思います。
発表会で弓が震えて思うように弾けなかった記憶に悩まされたこと、レッスンで入門書も終わりに進んで来たのに、どうも今まで習ったことが全てできなくなってしまったようなスランプにおちいったことをきっかけに、この本を読んで、自分で認識していた以上に余計な部分に力が入っていたことに気づかされました。(弓の震えも人前で発表する緊張だけではなかったのです。)ここで教えてくれた問題点を紙に書き出し見えるところに貼って、最初は常に自分の構え方、弾き方などを、時々鏡を使ってチェックして、基本を半分以上直せたと思います。しばらくこの本は手放せません。
とにかく内容が具体的、本書の良さはこれに尽きる。<br>身体的、精神的、社会的側面から「あがり」という現象をとらえ、その解決策を細かく書いてくれている。<br>著者はハンガリー生まれでかつて神童と言われた女流ヴァイオリニストであり、その実体験に基づいているのでかなり説得力がある。<p>よくある本のように抽象的な身体の問題や精神論に置き換えることなく、右手左手と事細かにテクニックを分解、練習方法まで提示しているので実用性がある。<br>提案されているテクニックも、スタンダードな枠からはみ出ていない範囲での変更なので、無理なく取り入れることが出来る。<p>精神的側面、社会的側面の項はプレイヤーだけでなく特に指導者が読んだ方が効果が高いと思った。