本書の帯に「Finaleでかけない楽譜などない」とありますが、読めば<br>それが決して大げさではないことがわかります。驚くようなプロのテクニック<br>ばかりです。操作マニュアルではないし、決して初心者向けではないです。<br>もっと良い手が無いか、効率化できないかという、一定レベル以上Finaleを<br>使えてる人向けです。状況に応じたテクニックの本なので頭から読むよう<br>な本ではないです。ほんとに無駄の無いハイレベルな実用書です。
楽譜浄書ソフトであるFinaleを買い、チュートリアルを読んだり、試行錯誤しながら操作したり、人に教えてもらったりしてそれなりに楽譜が入力できるようになると、次に「この楽譜のここの箇所はどのように入力すればよいだろうか」と悩むことが増える。そういうときにこの一冊。プロの浄書家が現場で使っている超テク・裏テクが満載。「楽譜上で実現したいこと」から「操作方法」を逆引きできる。また同じことを実現するのに複数の方法があるときには、各方法の長所短所が書かれている。ソフトに付属しているオンライン・マニュアルには「機能」や「操作方法」は書いてあるものの、設定値(ポイント数、EVPU等)をどの程度にすればきれいな楽譜に見えるかというノウハウまでは書いていない。が、この本にはそのプロのノウハウがあちこちに出てくる。<br>ただ全くの初心者がいきなりこの本を使うのは敷居が高い。400ページを超える厚い本だが、10ページ程度の第1章「この本を読み進めるに当たって」という内容でさえ、マスターするのに私は3ヶ月かかった。一通り使えるようになってからステップアップするための本ですね。