ギャシュリークラムのちびっ子たち―または遠出のあとで みんなこんな本を読んできた ギャシュリークラムのちびっ子たち―または遠出のあとで
 
 
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ギャシュリークラムのちびっ子たち―または遠出のあとで ( エドワード ゴーリー Edward Gorey 柴田 元幸 )

独特の細かい線で描かれた、魅力的な絵です。 <br />デザインも好きです。 <br /> <br /> <br />内容は、AからZまでが名前の頭文字についた子どもたちが、 <br />様々な形でひたすら死んでいきます。 <br /> <br />子供達の死に関して、フォローも説明も何もありません。 <br /> <br />残酷で、読み終わった後はとにかく暗い気持ちになりました。 <br /> <br />世の中には自分の力ではどうにもならないことで死んでいく事の方が多いんだよな、 <br />と考えさせられる本でした

<br />最初のページで、度肝を抜かれました。 <br />「いきなり子ども死んじゃうのーッッ?!」 <br /> <br />AからZの頭文字の子ども達が、実にさまざまなパターンで死んでいく様を、ただひたすら描いているのですが・・・ <br /> <br />その見せ方が恐ろしく巧いです。 <br /> <br />死ぬ直前のシーンの方が、直接的な死の描写よりも怖さが倍増!と実感させられます。 <br />さらにレトロチックで可愛らしい絵柄が、子ども達の不幸を一層際立たせて、読み手に心の休まる暇を与えません。 <br /> <br />この本は好みが分かれる本だと思いますが、私はかなりお気に入りです。 <br />ブラックな内容なんですが、不思議と色々な読み方ができるんですよ。ある時は大真面目に読んでみたり、 <br />はたまた、文と絵の巧妙さを楽しんでみたり。 <br /> <br />ただ、読んでいつも思うのは、「子どもはうっかり目を離した隙に、あっけなく居なくなってしまうんだな・・」ということ。 <br />ニュース等で子どもが事故や事件に巻き込まれた事を知るたびに思っていた事を、この本でも感じてしまいました。 <br /> <br />とりあえず、子どもが一人でぽつんといたら「おっ!」と目を配らなきゃ、と思うようになる・・かも?!

 アルファベット順に、A〜Zまでの頭文字の名前の子供の死に方が描かれている本です。 <br /> いや=相変わらず『何でこんな絵本描いたんでしょうね』の一言に尽きますねぇ。 <br /> 私はあまり深く考えすぎないようにしてみています。思春期に見なくてよかった絵本ですね。これは。 <br /> <br /> ただ「なんでこの作者はこの絵本を描いたんだ?」「なにか深いアイロニーが含まれているに違いない」「これは究極の風刺絵本だ!」とか余計なことをいっぱい考えたい人にはおススメしたいです。 <br /> <br /> ちなみに私の楽しみかたは、友達みんなで見て「あ、お前Eだろ、窒息死だよ!」「あーわたしFだぁ〜」とか言いあうという、なんとも低レベルというか、アホアホな楽しみかたです。

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ギャシュリークラムのちびっ子たち―または遠出のあとで&nbsp;&nbsp;&nbsp;AからZまでが名前の頭文字についた子どもたち。登場と同時に次々と怪我や死に遭う。ただそれだけの、あっけなくも悲惨な話が、マザーグース風の2行ずつ脚韻を踏んだ軽快なテンポのうたに乗って進む、エドワード・ゴーリーの代表作。左ページに英語の原文、右ページに白黒のペン画、画の下にキャプションのような邦訳がついた、怖い絵本だ。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;階段から落ちる、びょうを飲む、火だるまになる、線路で圧死、沼でおぼれる、オノでグサッ、ケンカのまきぞえ…。26人の子どもたちは、実に26通りの事故や犯罪に遭って、死んでいく。ここまで正面から当然のように子どもの死を陳列されると、いったいこれは何?と考え込んでしまう。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;不幸の箱のような絵本なのに、繰り返し見たくなる。その魅力は、これら26人の子どもたちが、私たちの身代わりの人形(ひとがた)として悪魔払いをしてくれる、と思わせるからかもしれない。 <P>&nbsp;&nbsp;&nbsp;危険に満ちた遠出の後でも、ふつう多くの子どもは戻ってくるのだが、一見平穏な日常が、紙一重で死と隣り合わせていることを、きゃしゃな手足、無防備で無垢な表情の、ゴーリー描く人形(にんぎょう)めいたこのちびっ子たちが、気づかせてくれる。(中村えつこ)
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