この本は同じ著者の「英語リーディング教本」の基礎編として書かれたものです。
<br />後でリーディング教本を読むのを前提に書かれています。文法を使って英文を読むには絶対必要な知識である
<br />動詞型や従属節についての説明はリーディング教本に委ねているからです。
<br />私はリーディング教本の後にこの本をやりましたが、リーディング教本では少々理解が曖昧だったところが氷解したように思います。
<br />また、200程の短文の構造と訳をすらすら言えるよう練習するのですが、これは例文を暗記するのに匹敵する効果があると思います。
<br />英文を読んだり文法問題を解く際に、この文はあの例文と同じ型だという類推が働くようになりました。
<br />ただ、ゼロからわかると謳っていますが、本当にゼロから英文法を勉強する方には敷居が高いように感じますし、
<br />リーディング教本までやっても中学レベルの全範囲を網羅できるわけでもないので、
<br />本当にゼロから始める方は別の参考書から始めた方がいいと思います。
<br />ちなみに副詞が補語になるケースについてはリーディング教本p.135でとりあげられています。
著者の提示する理論的枠組みは、徹底的に練られた効果の高いものです。この方法論に習熟すれば著者の言うとおり「英文を読んでいるときのモヤモヤ感」は消えうせると思います。ただし、この本の練習問題は数が少ない上、難易度も想定される読者レベルからすると相当に高い。英文法に不安のある読者が一人で読み進むには、もう少し易しい練習問題を多くつけている方が親切ではないか。そのため一点減点。
もともと学生時代から英語は大の苦手であり、社会人になってからもドキュメントを読むのに苦労してきました。20年ぶりに書店の受験参考書売り場に足を運んで見つけたのが、この本と「英語リーディング教本」でした。この2冊は自信を持ってお薦めできます。最初は苦労しましたが、何回も何回も読むうちに理解の幅と深さが感じることができましたし、英和辞書の使い方まで変わってきました。
<br />最後に、当たり前のことですが、理解しているだけではダメです。暗記して、いつでも頭の引き出しから直ぐに使えるようにしておく必要があります。