自閉症児を持つ母親です。一歳半検診でひっかかり、療育センターで診断を受けるまでわたしは自閉症について何も知りませんでした。そしてその日からわたしの勉強は始まりました。まずは自閉症について理解すること、そして子供の障害を受け入れることが大切だと実感しています。この本は理解することを助けてくれる一冊だと思います。
自分の子供の言動について「あれっ」て思ったことが続くようであれば、
<br />実績のある病院で診察することをお薦めします。
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<br />平均的な発達過程と異なるだけの場合と、発達傷害の場合があるからです。
<br />もし発達傷害である場合には、速やかに医師の処方を受ける事が必要です。
<br />そうでなければ、その子供の人生が豊かになることを妨げてしまいます。
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<br />また、親としては発達傷害を認めること自体、大変な覚悟が必要になりますが、
<br />認めないかぎり、その子供を社会で自律して生きていくように育てる事はできません。
<br />認めたうえで、その子供の個性だと理解して、上手く育てていくことが重要です。
<br />自閉症の子供には、サヴァン症候群が見つかる事があります。
<br />これは、発達傷害を超える才能をその子に与えています。
<br />その才能が見つかれば、それで生きていく術を教える事ができます。
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<br />また、社会も発達傷害を個性として認めることが必要です。
<br />発達傷害の特徴を理解し、それを個性として認め、人間として交流することが重要です。
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<br />本書はこれらを気付かせてくれる大事な本です。
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人間は他の動物よりも複雑な社会性を身につけてしまった。<br>生活が豊かになり、多様な価値観を認める一方、一定レベルの社会的常識からはずれることを心理的に許さない、少しゆがんだルールの中で我々は生きている。<p>発達障害を持つ人たちは、一般に守るべきと思われている社会的常識を理解できないということを素直に受け入れることができるほど、発達障害が広く正しく認識されていない。<p>病気と言ってしまうと、人は構えてしまうと思う。<br>もっと大らかに、個性として認知できないのだろうか。<br>ちょっととんがった個性を持つ人でも今の社会の見る目は厳しいけれど、個性として捉えられていれば、価値観のひとつとして認知されやすい。<p>いずれにしても社会全体がもっと大らかに寛容でなければ、発達障害と診断される人にとっては生きていくのが厳しい社会であることは間違いない。<br>寛容になるためには、まず正しい知識を持つことが大事。<br>まずは本書を読んでみよう。<p>自分の子供がそうかもしれない・・・そう感じたとき、知識を持っていればその先は何も知らないときよりも明るいと思います。