「わかったつもり」の問題点と、その問題を解きほぐして「わかる」に至るためのメソッド。
<br />論旨を丁寧に説明していく姿勢には誠実な印象を受けました。
<br />しかし、そもそも「わかる」というのはどういうことなんでしょう。
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<br />文章を精読し自分なりに深く理解することが、「わかる」ということ?
<br />それとも文章の書き手の意図をきちんと読み取ることが「わかる」ということ?
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<br />モヤモヤしたものが残っているのは、この本を「わかってない」からでしょうか?
<br />もうちょっとスッキリさせて欲しかったので☆3つ。
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私は、高校時代、読書は好きであったが、国語が不得意であった。共通一次試験(今や死語!)の国語が全国平均点を下回り、大きなショックを受けたことは二十年経った今でも忘れられない。
<br /> 5択のうち2つぐらいまでは自信を持って絞れるのだが、その後が続かない。
<br /> これを問題が悪いんだとか、文学の答えはひとつじゃないなど言う事は簡単だが、どうにかにしなければなければならないから、受験生はつらい。
<br /> そんな大学入試受験生にお勧めしたいのがこの本。副題も「読解力がつかない本当の原因」と、まさにドンピシャである。
<br /> この本の最終章に、「試験問題を解いてみる」との章がある。
<br /> ここでは、選択肢の選び方として、自分の解釈で選択肢を選ぶのではなく、問題文との「整合性の有無」を重視して選ぶと書いてあったが、納得のいく説明であった。
<br /> 是非、国語の苦手な受験生に読んで欲しいし、そんな子を持つ親御さんにも、お勧めしたい。
度し難い「わかったつもり」病の私には、第1章を読んだだけで、本書を「わかったつもり」になりました。論旨展開が冗長に感じられました。「わかったつもりこそが、読解を阻む」という問題提起そのものには、賛成です。
<br />要は、記号論的読み方で、表を作って、カテゴリーを整理する読み方です。