学問の進歩により、特定のスポーツで優れたパフォーマンスを出すには、どの筋肉を鍛えればいいのかが分かってきている。しかし、意外に分かっていないのが、どのような方法で強化すればいいのかということであるというのが本書の指摘する点。
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<br />多くのアスリートは、筋力トレーニングを行っている。しかし、指導者の無理解によって、正しくない、効果の出ないやり方を強いられているケースも多い。単に特定の筋肉の部位を鍛えるのではなく、脳を活性化させ、脳に筋肉が働く感覚を刷り込ませる方法論を提唱している。
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<br />著者が実際に経験したときの様子が本書に紹介されており、いくつかのトレーニング方法も載っている。正しいやり方を指導してもらい、やってみたくなった。
本書には、タイトルにある、「脳を鍛える」とか「筋トレ」とかの話よりも、
<br />野球の話のほうが多く書かれている。
<br />なのでPNFというものについては、ほんとに初歩的なことしかわからない。
<br />それでも、PNFというものについてまったく知らなかった私には、面白かった。
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<br />PNFとは病院などでおこなわれているリハビリの手法のひとつで、
<br />本書に書かれているのは、
<br />それをスポーツトレーニングに応用してみたら、こんなにすごかったぞ、
<br />という話。
<br />特に野球の例を中心にして。
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<br />でも、松井と野茂と駒大苫小牧高校を例に出されたら、信じるしかないな。
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<br />この本を読んで、
<br />少年野球とかでコーチをしているおじさんたちは、
<br />指導方法を早速変更してもらいたいものだと思う。
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<br />スイングでは脇を占めなくてもいいのだし、
<br />守備でも腰を落とさなくていいのだ!
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<br />私も少年野球でそう教えられて練習した記憶があるが、
<br />あんなに窮屈な姿勢は無いと思う。
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<br />何を根拠に脇を占めろとか腰を落とせとか、指導していたのか?
<br />ただ単に、昔からそうしていたから、だけだろう。
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<br />大リーガーは脇を思い切り空けてバットを構えている。
<br />しかし小学生があの構えをやると、偉そうなおじさんたちによってたかって非難される。
<br />でも、大リーグの一流選手のやってることは、「例外」なんかじゃなくて、見習うべきお手本のはずである。
<br />だって、一流なんだから。
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<br />だまされてたことがわかった。