キャンプを観に沖縄へ行ったり、ダイエー対オリックスの試合(公式戦)を観るためにわざわざ台湾へ行ったり、二軍戦を観るために東北の田舎町へ行ったりと、プロ野球好きの著者が自由業の特権を生かして?綴ったプロ野球観戦記。
<br />
<br />基本的に気ままな一人旅。道中の出来事がオモシロさと情けなさが程よい加減の奥田節で楽しめるのは勿論だが、この本はそれだけではない。テレビを見ているだけではわからないプロ野球の楽しみ方が全編に溢れる野球好きにはたまらない一冊である。
<br />
<br />個人的には最終章九州編(マスターズリーグ編)で、若くして亡くなってしまった炎のストッパー津田恒美(ある程度の年齢以上のプロ野球ファンなら知らない人はいないと思うので説明は省略)の息子が始球式を努めたときのエピソードとそれに対する著者の僅か2行のコメント。不覚にも感動のあまり目頭が熱くなってしまった。
<br />
<br />著者の野球好きが存分に発揮された素晴らしいエッセイである。著者のファンであると同時にプロ野球のファンでもある人(自分)は勿論、著者のファンでなくともプロ野球ファンであれば読んで損することはない、と断言できる…ような気がする。
<br />
著者の小説が好きなので読んでみた。
<br />ほのぼのとして楽しいエッセイ。
<br />よく知っている土地は身近に感じ、知らない土地は行ってみたくなった。
<br />こういうエッセイもいいですね。
日本の田舎と台湾に行ってぶらぶらと歩き、うまそうなものを食って、いいホテルに泊まって、野球場に行く話。端々に見られる奥田氏のフィーリングが妙に自分にはまる。ぷっと吹き出してしまう。
<br /> これを読んで「東北」「四国」に行ってみたくなった。行ってこの人と同じ経路をたどってみたいと思った。