競争原理の影響が強い司法試験業界の中で分かり易さを武器に一大勢力を築いた人が書くだけあって初心者(初学者)から司法試験に耐えうるだけの力が身に付くように工夫されています。
<br /> ただこの本は試験(特に司法試験)に合格することに主眼をおいているので研究には適しません。(準備段階、整理段階では使えます。)説の解釈が誤っていたりする(しかも全然違ったりしてる)ので若干注意が必要です。(これはどの予備校本にもあります。学会などに出て指摘されたりすることがないからでしょうか?)
例えば、平野先生の教科書を熟読玩味して、最後の整理にこの本を使うのだったら、まだしも許せる。
<br /> しかし、このような、「試験に受かるためのアンチョコ」で受験してるのであれば、世の中真っ暗ですね。
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<br /> 日弁連の委員会の委員として海外に派遣され、戻って、一週間で報告書を出した時に、この種の本しか読んだことがないという新人弁護士が、私が、多数の文献の引用をして報告書を出したことに「キャバンさんは学者だったんですか」と言われたときのショック。基本書や論文集を読まずに試験に合格するシステムもどうかと思うが、こんなアンチョコで一か八かの勝負をさせることに何の通用も感じない出版社に憤りを感じる。
司法試験塾を主催する伊藤真著なので、内容は文句無く分かりやすく初学者でもついていける本です。<br>ただ、分かりやすくするためだと思いますが、普段しゃべっている言葉で書かれてあるため、何度も重複したり、文章としては読みづらいかも・・・<br>司法試験対策または学校の試験対策で、購入しましたが、理解と言う意味では合格点ですが、文章丸暗記型の私にはそのまま答案に出来る言葉ではないのでイマイチ・・・