刊行されている戯曲集を読んでいるとやはり小林賢太郎さんの原点は演劇や映像ではなくコントだなあ、と思う。台本は見事につくられていると思う。読んでいてその才能がうらやましくなる。舞台を観ていると演技などは独特のスタンスで私はそこまでうまいとは思わないがうまくラーメンズ色を出している点は見事だ。あまり色を感じない演技なのに面白いと感じられるのは台本の力があるように思う。あとはどっか素人くさい演技がうまくフィットしてる気もする。こういうことを言うとファンの方は怒りそうだが…。そういったものもあり、そして基盤となる台本がしっかりしているのがラーメンズの魅力であろう。
<br />ただ前回の戯曲集−home・FLAT・news−と比べると衝撃や完成度、楽しめる幅が低いので星一つ減点しました。
<br />舞台的にはこのころ以降どっかファンのためのというか何回かラーメンズを観ている人向きの舞台になった気がする。それはそれで好きな人は楽しいのだろうが、どっか野心がなくなり満足してしまったようで物足りないものを感じてしまうことが多い。
コントの台本を出版する、というのは、ラーメンズの頭脳、小林賢太郎の挑戦といよりも、自信の表れ、といっても良いんでしょう。<br>ラーメンズがなぜ面白いのか?を考えたとき、「よく考えられ、極限まで練り上げられた台本力」は確かに答えのひとつです。<br>が、それだけと思ったら大間違いです。<p>だって、その台本がこの本で、そのまま読んでもつまらないんだもの。<br>それでも本公演、DVD、ビデオ、どれかひとつでも見たことある人は、思い出し笑いを我慢できないはずです。<br>そこが面白いんです。ラーメンズ。やっぱり面白いんです。ラーメンズ。<p>小林さんの台本力、演出力、演技力、小林の要求にしっかり応える片桐君の才能、演技力、それらすべてが合わさってのラーメンズであり、ラーメンズの笑いであり、中毒のようにはまってしまう理由があることを思い知らされます。<p>どんなにネタをばらしても、決してマネできない小林マジック。だからこそのネタばらし出版。どの公演でも必ずひとつは”ナルシスト小林”キャラを入れてくる小林賢太郎。あのキャラクターで笑っているはずです。
誘惑に耐えられず買ってしまいました。<br>インタビューなどはありません。3公演のセリフとちょっとした<br>動きの説明が淡々と書いてあるだけです。<br>一緒に日本語学校アメリカンを歌いたい人や、セリフを<br>覚えたい人は買って損無いと思います。<br>私は「つくるひとデコ」や彼らのインタビューが載っている<br>本のほうがお勧めかな。<p>表紙、本の厚い部分、全てが銀色なので何の本か分からない<br>ところもいいです(笑)