橘氏の著作はほとんど読んでいるので新味はなかった。ただ、本の趣旨とはずれるが、橘氏の青年時代について少しだけ触れられているところが、興味を惹かれた。
<br />橘氏の作品を読むのであれば、他のもの(小説や「黄金の〜」など)をお勧めする。
<br />
本当に良い本だなぁ・・・・。
<br />そんな感想をつい言ってしまう本です。
<br />
<br />橘氏特有のファイナンス的視点から、現在の生活に関する多くのことを考察した内容です。普段あまり考えないことであるが、非常に大切なことがたくさん書かれてます。
<br />
<br />本のタイトル通り、雨の日曜日に家でゆっくりと読みたい本です。
<br />この本を片手にじっくりと自分の人生について考えてみてはいかがでしょうか?
とても暗い書き出しである。暗いけれども乾いた布が肌に絡みつくように文章はリアルで惹きつける。「経済的な基盤がなければ、人は自由には生きられない(p.20)」と著者は言う。そんなわかりきったことであるが多くの人が真剣に立ち向かわない命題を著者は徹底的に突き詰めて考えている。
<br />
<br />さまざまなトピックに対する簡単なエッセイの集成というつくりだが、一つ一つのトピックの地下には同じ水脈が流れていて全体が一貫している印象を受ける。薬物合法化によって社会が良くなること、福祉のないすばらしい世界、安楽死の合法化など過激(と多くの人は思うだろうなぁ)な部分もあるが個々人の利益軸に考えてみると合理的な判断だと思う。
<br />
<br />内容は多岐に渡るが一つ一つが輝いている。これも著者の人生に対する長年にわたる真摯な姿勢が作り上げた思考だろう。とてもすばらしい本だ。
<br />