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それでも人生にイエスと言う ( V.E. フランクル Viktor Emil Frankl 山田 邦男 松田 美佳 )

戦争が終わった”翌年”に行われた講演の記録とのことですが、 <br />当時、アウシュビッツの話は、さぞかし生々しいものだったのでは?と思 <br />います。 <br />私は戦後60年以上経った現在、この本を読んでいるので、アウシュビッツ <br />の情景は鮮明には浮かんできませんが、この講演の時点では、「それは、 <br />すぐそこ」にあったようなものだったのでしょう。 <br />アウシュビッツの地獄は、たった1年前にすぐ近くで実際に起こったこと <br />だったのです。 <br />とても重厚な講演だったのでは・・などと、いろいろ思いをはせてしまいました。 <br /> <br />フランクルは、精神科医でロゴセラピー(実在分析)の創始者です。 <br />21世紀、心療医療は目覚しい発展をとげ、長年引きずってきた心理的苦痛 <br />を数分で消去するような画期的な療法(EMDRやTFT)などが出てきたので <br />「苦しみに意味を見出して生きるより、苦しみは早く取り去って楽に生き <br />たほうが100倍良い!」 <br />という人が増えてきました。まあ、私もそのほうが良いですが(笑)。 <br />でも苦しみに意味を見出して生きる姿勢は崇高です。 <br /> <br />この本を読んだら「夜と霧」も是非読んでください。 <br />「苦しむことにどのような意味や価値があるのか?」ということを <br />極限の状態において、フランクルが語るシーンがあります。 <br /> <br />このフランクルの心は、しっかりと受け継いでいきたいと思います。

強制収容所から生還した数少ない人物の一人である著者の <br />体験を基にした圧倒的な人生肯定論。 <br /> <br />僕は学識もなく、哲学や思想などにも疎いです。 <br />しかし著者が哲学者や思想家など引き合いに出し、講演した模様を <br />綴った本書を手にし、揺さぶれられる程の感動を受けました。 <br />それは言葉で表せられない程の残虐世界(言い表せないですね。)の中でも希望の光を見失わず、「どんな事にも意味がある」、 <br />「目的はある」と固く信じ、答え続けようとしたからだと言う事でしょう! <br />ありきたりな書き方しかできない自分に腹立たしさを感じますが、 <br />「生きる」という事において本書は、そこらの心理学者や <br />人生を語っちゃってる人達よりも何十倍、何百倍もの <br />生命へのポジティビィティを感じさせてくれました。 <br /> <br />もちろん今までの自分自身にも考え直させれるところが沢山ありました。 <br />

人生の意味を実現する三つの方向 <br />1 何かを行うこと <br />2 何かを体験すること <br />3 全ての可能性のない事実を引き受けること。 <br />「人生それ自体が何かであるのではなく、人生は何かをする機会である」 <br />「もし私がそれをしなければ、誰がするだろうか。しかし、もし私が自分のためだけにそれをするなら、私は何であろうか。そしてもし私が今しなければ、いつするのだろうか」

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