読み終えて、いや読んでるときも感じたのが、「渾身の本だなあ」という感じです。
<br />田舎(過疎地)出身ですがみんな農薬づけで自分らで食べるぶんは別に作ったりしてますもんえ。
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<br />子供のとき、マスクして重装備で農薬をまいて姿を見て、なんか引きましたもん。そんときは体に悪いとかどうのこうのとかまったく知りませんけど、なんかあれって異様でもん。
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<br />話はずれましたけど、この本で自然農法が成り立つなら(もう成り立ってますね)すごいっすよ。家に帰ったら泥団子まきますもん!
<br />本の内容とか触れることないと思うのです。「一度お読みになってください」って感じで。
本書は著者の提唱する自然農法によって現代農業のあり方を批判し、更に進んで西洋思想一般に対しても批判をし、新しい人間のあり方を提唱する本です。<br> 基本的に、現代農業のあり方に疑問を持っている人にお勧めの本だと思います。今から20年以上も前の本ですが、現代農業の抱えている問題-農薬、化学肥料、土地の貧困化、高コスト、重労働-を見事に解決しています。ポイントは作物の生命力を阻害しないこと、逆に農民は不必要なことをしないこと、と至ってシンプルです。穀物、果樹、そして野菜の栽培について、かなり具体的に解説してあり分かりやすいので、農家でなくても気軽に実践できると思います。<br> また、その自然農法の立場から、現代の消費のあり方、農業や農政のあり方、そして思想について批判が展開されます。かなり宗教、特に禅の影響が強いので、農業の本とだけ思って読んだ人は面食らってしまうと思います。ここの部分はかなり癖が強いので、人によって評価は大きく分かれるのではないでしょうか。しかし、根本原理ははっきりしていますし、体系もシンプルなので、理解するのは難しくないでしょう。ぜひ、思想の面からも現代の農業と社会を見直し、あるべき未来について思索を巡らせて欲しいと思います。
家庭菜園などで、体に良い野菜を作る方法についていろいると調べている時に、本書に出会いました。一言で言うならば、"たべもの"や"自然と人間の関係"についての、これまでの認識を少し覆されるような衝撃を受けました。<p>・体に良い野菜や農業について知りたい方<br>・輸入野菜が増えていることや野菜の季節感の無さに疑問を持つ方<br>・効率化だけを求める農業が、自然と健康に良いかに疑問を持つ方<br>・人間は、自然と上手く共生しているのかという疑問を持っている方<br>などが読まれると、これまでとは違った角度から、また物事が見れるようになると思います。<p> しかし、全ての人が実生活の中で本書に提示されている"生き方"や"農業"を実践するのは、困難を伴うのではと思います。(あまりにこれまで慣れ親しんできた、常識や環境と違うため。)<br> 自分の幸せと周囲の人や自然との共生を考えていく良い材料になると思います。自然との共生関係の変わらない"本質"は、ここにあるように思います。