韓国が反日国家であり続けてくれた方が日本にとってプラスだ、と思っているし、個人的な直接の利害関係もないので、私にとって韓国及び韓国人は知的興味を引く以上の存在ではない。
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<br />国は隣同士で、かつ姿形まで良く似ていると言うのに、なぜ韓国人と日本人の思考・行動様式はこれほど違うのであろうか? 地球の裏側に住む、肌の色の違う人たちとでなく、まさに日本の隣人として、このような人たちが存在するのだから、知的好奇心がかき立てられるのだろう。
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<br />本書はこのような私の知的興味を十二分に満たしてくれたので、評価を☆5つとする。
著者の1人である呉善花氏が韓国人の日本に対する複雑な気持ちのありようを
<br />明快に語っている。もう1人の著者、井沢氏が多くの日本人の気持ちを代弁し、
<br />それに呉氏が答える形で進行していく。
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<br /> すでによく知られている話題も少なくないが、それでも、たとえばp156〜161で
<br />述べられるように、日本人にとっては一見「傲慢」に思える韓国側の態度の背景を
<br />教えられると、なるほどと思わざるをえない。日韓問題の根の深さを知ることがで
<br />きる。入門書レベルを超えるものではないが、日韓問題を手短に理解したい人には
<br />お奨めの1冊である。
呉善花さんの本はこれまでも読んだことがあるが、韓国人
<br />のデリケートなメンタリティを日本人にも分かりやすく解
<br />説してくれていて好きだった。韓国人から見ると、日本は
<br />どう映っているのかがよく分かるからだ。
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<br />今度の本は日韓の歴史問題を対談形式で易しく語ってく
<br />れており、近代史に弱い者には心強い入門書となっている。
<br />日本人には分からない複雑な韓国側の事情や韓国人の意識
<br />が反日を生んでいることがよく理解でき、驚くと同時にとて
<br />も勉強になった。
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<br />嫌韓本とはひと味ちがうもので、おすすめです。