旅本の多くは、その度を順を追って書き連ねるスタイルであり、前作はまさにそうであったが、今作は「何かの世界一」というテーマにのっとったエッセイの集まりで、どこから読んでも楽しめる。
<br /> 著者も書いているが、旅人に「どこがよかった?」と訊かれても、それは人それぞれの感性によって違うものであり、私自身も旅人の一人としてしばしば答えに窮するのだが、そんな質問をする側の人は、本書で様々なジャンルの世界一をエピソードと共に笑いながら読み、質問される側の人も自分の度の追体験を、と旅に関心のある誰もが満足度の高い本だと思う。
<br /> また通常の旅と異なるチャリダーとしての視点で、交通機関を使う旅人とはその国の評価が変わる点も見逃せない。
石田さんの本は前作も読んでいますが、2冊ともオモシロ過ぎます!!旅行記が好きで今まで色々なものを読みましたがその中でもダントツですね!飲んでいたお茶を吹き出したくらいオモシロく書かれている所もありますが、この本はただ面白いだけの本じゃありません。これほど世界を好意的に、優しい目で見て書いてある旅行記はなかなか無いと思います。強盗にあったり大切な友人を亡くしたり辛い出来事も起こりますが、読み終わった後には「あぁ〜やっぱり世界って素敵や!」と思えます。石田さんの本は年を取っても大切に持っていたいです。以前友人に前作の「行かずに死ねるか」を貸したんですか、その友人も結局自分で買って「え〜っと、何て言うんやっけ?あ、ゾウショや、蔵書にする!」と言っていました。皆さんも是非石田マジックにかかってみて下さい!
前作『行かずに死ねるか!』が7年5ヶ月の世界一周旅行を駆け足で綴られていたのに対し、本書はその旅の中で見つけた“世界一”のものを紹介するコラムのような作りになっていて、とても読みやすい1冊でした。<p>著者が独断と偏見で選ぶ“世界一”はどれもその土地でのエピソードと深いつながりを持っていて、旅の中での出来事がその土地への思い入れへ大きく影響することが伝わってきます。<br>そしてどんな逆境でも面白おかしく語ってしまえるほどの著者の前向きな姿がとても頼もしく描かれています。<br>また、前作以上に旅先での写真が挿入されていて、著者の語る情景を楽しむことができました。<p>自分の足で世界一周をした男が語る“世界一”のものを疑似体験できる読み応えのある1冊でした。<p>また、各左ページの左下に書かれている、旅にまつわるパラパラマンガも面白かったです。