うつ病で、精神科なり心療内科なりに通っている人には、
<br />文章を読むことも2時間の映画を観終える事も苦痛に感じる時期がある。
<br />そうゆう状況下にある人にとって、この本はただただ面倒臭い一冊となる。
<br />心が晴れるどころかムカついて、放り投げてしまいたくなる。
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<br />単にストレスが溜まって”うつ気味”な人達であれば、
<br />気持ちのストレッチにもなり、なかなかよく出来た一冊だと感じるのではないだろうか。
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<br />丁寧に作られた一冊である事には間違いないが、
<br />手にする人によって、甲乙がハッキリ分かれる一冊となるであろう。
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自分(身体、感情、思考、行動パターン、人間関係・・・)を見つめるとは?
<br />その具体的なやり方が分かる基本テキスト。うつや不安に苦しむ人たち
<br />だけでなく、普通の人にとっても役立つ本だと思います。
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<br />まず、感情と自動思考の見分け方は、そもそも感情と思考が違うことを
<br />実感として認識できない人が最近多いので、目から鱗の場合もあります。
<br />また、歪んだ認知(自動思考)のパターンも紹介されているので、
<br />自分の心の何が具体的におかしいのか? を理解する手立てになるでしょう。
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<br />カウンセリングなどで、必要以上に複雑なことや深いところにアプローチ
<br />する場合がありますが、その前にせめて、この本で紹介されているような、
<br />最低限の心の見つめ方、自動思考の発見と書き換え、実際の日常生活の
<br />改善法くらいは、「心の教育」として伝えるべきではないでしょうか?
<br />無意識やプロセスに入る前に、意識的かつ浅いところを整理しないと!
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<br />ただ、深刻なうつや不安に悩んでいる方は、医師と相談して、
<br />薬物療法との併用などを考えた方が安全だと思います。
「うつ」と「不安」に悩まされている人は、たいてい精神科や心療内科に通っており、この本に書かれている程度のことは既に試みている。だいいちこの本には、いわれのない「イジメ」等を受けた時にどうすればよいか等の、「うつ」に苦しむ人が本当に知りたい情報が載っていない。