タイトルを見ると、医療保険を全否定するようにも解釈できますが、これらの保険を作者は「完全否定」しているわけではありません。TVCMなどで医療保険の広告がたくさん出されていますが、闇雲に不安になって内容も分からず加入すると、結果として損する可能性が高いことを指摘しています。
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<br />公的医療保険の「高額療養費」制度、「告知義務違反」、「保険金の交付・免債条件」など、あんがい世間で走られていない保険の裏事情を、克明に記していることが評価できます。必要な保障はどれだけであるということを合理的に計算し、加入することが賢明であるということを、強く強調しているように思えました。
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<br />「保険は補助的なものであり、貯蓄をメインにした方が、メリットは大きい」という主張には強く共感できるため、この評価にしました。
刺激的な題名と内容に大きな落差がある。
<br />多くの人は、題名だけ見て、買うだろう。
<br />販売戦略だろうが、こんな”うそ”はいけない。
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<br />なぜなら、この本の中で医療保険に入ってはいけないとは一言も言っていないからだ。
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<br />保険の目的を考えて、やむくもに入らないようにしましょう。
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<br />としか言っていない。
<br />これは、非常に真っ当な意見だ。
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<br />それにしてもなぜ こんな変な題名にするのだろう?
<br />ベストセラーにしたいのだろう。
<br />著者の倫理を疑いたくなる。
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本書の基本スタンスは、「健保等の高額医療費制度と貯蓄で賄え」に尽きる。
<br /> 確かにTVCM経費は保険料に上乗せされているし、ガン保険は告知がないと保険金がおりなかったりするし、誰でも入れますは誰にも払いませんだし、差額ベッド代の必要な部屋にはは建前上希望しなければ入る必要がなく、高額医療費の前借制度や疾病手当てについて等ためになる知識は書かれているものの、高額医療費が月初から月末までの期間を単位としているとか、高度先進医療についての詳しい説明(これを書けば、医療保険が必要と思わせてしまう為だろうか?)とか、具体的に社名をあげての実例批判など説明が抜けている箇所も見られる。
<br /> 著者本人もガン保険には加入している(どこの会社かは書かれていない)ようで、大雑把に「貯蓄と共済程度の備えしかしない」と割り切る決断のために本書を利用するならまだしも、どこの保険かを迷うなら、本書にあまり意味はないようだ。
<br /> ちなみにガンは遺伝ではなく、生活習慣が家族だとどうしても似てしまうので、親子とも罹患してしまうのではないかと私は思うのだが・・・