ピーター・リンチのイメージと言うとPEGレシオに代表されるような
<br />成長株、10倍株でしょうか?
<br />でも実際に読んでみるとそんな成長株もポートフォリオの中の
<br />ほんの一部なのだと言うのがわかる。
<br />例えば投資経験について一般の個人投資家が
<br />ピーター・リンチに勝るというのは所詮、無理な話であり
<br />この本のいたるところにちりばめられたアドバイスは
<br />実際の経験からの助言だから誰にでもとても参考になるのではないでしょうか?
<br />第15章の箇条書きされた「最終チェックリスト」は
<br />コピーして張り付けるなり
<br />初心者ならばノートに書き写すなりした方がいい。
<br />リンチの定性分析の極意がここにある。
一見難しそうな本ですが、実際は以外と読み易い本です。
<br />ピーター・リンチの投資哲学が非常に良く伝わってきます。
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<br />読めば読むほどに、チャートだけをみて投資する事がいかにリスクが高いことであるかが理解できました。もちろんテクニカル的な手法を否定している内容ではなく、「株式市場には確かな事は何もない」という事実を改めて教えてくれる本です。
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<br />唯一欠点を上げれば、実際に出てくる銘柄がもちろん海外のものなので、馴染みが薄くリアリティに欠けるところです。
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<br />しかしながら、国は違ってもその投資哲学は万国共通であり、今後の自分のスタンスを決めるのに役立つと思います。
仕手の情報や出来高或いは罫線などで、投資判断していた過去の自分の投資法が馬鹿みたいに思えます。収益重視の同氏の投資方を勉強し、目からうろこが落ちた感じです。これまでよく根拠のないことを手がかりに大金を投じていたと思うと恐ろしくなってきます。