本書は、ユダヤ人大富豪と若き日の著者との間の交流を通して、
<br />「金持ち」になるための心がけについて説くというものです。
<br />なお、私は年配の知人から贈られて熱心に勧められ、
<br />読まざるをえないという状況で読んだことを念頭に、
<br />参考にしていただければ幸いです。
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<br />まず、本書の示す17の秘訣とやらは、
<br />決して有害無益というわけではありません。
<br />誰が読んでもそれなりにうなずける、八方美人的な内容です。
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<br />ただし、本書に置いて重要な位置づけを持つ、
<br />ユダヤ人大富豪ゲラー氏の素性が全く明らかでないということが終始違和感を醸し出します。
<br />フィクションと断っていただければいいのですが、
<br />あくまで著者は実話に若干?手を加えたものとおっしゃる以上、
<br />厳密に読まざるをえません。
<br />すると、ユダヤ人らしい逸話にも乏しいゲラー氏は、
<br />様々な「金持ち」の人格を混ぜ合わせた、
<br />著者の考えにハクをつけるための飾り物に思えてなりませんでした。
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<br />さらに、終盤になると、
<br />「僕」を持ち上げるゲラー氏の言動が奇妙に思えてなりませんでした。
<br />いわく、君は金持ちになって夢を実現し、ベストセラーを書くだろうと。
<br />真偽の検証をしようがないのが歯がゆいですが、
<br />あたかも読者をして著者たる「僕」に対する共感を覚えさせようとするような、
<br />あとがきとも併せて、新興宗教のようなノリに辟易して読み終えたというのが実感です。
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<br />以上はあくまでも私の個人的な読後感であり、
<br />本書を賞賛する方々を貶める意図は全くないことを付言しておきます。
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二十歳の若者がアメリカを旅行していたときに、フロリダでであったユダヤ人の老人と知り合い、その家に招かれて滞在したときに学んだことが、体験談として判りやすく書いてある有意義な本だ。著者は金持ちになるための秘訣だと思っているが、実はいかに豊かな人生を楽しむかという秘訣であり、挑戦や失敗から多くを学ぶことによって、人に与える喜びが人格を魅力的なものにして、大きな器に向かってカネも信用も流れ込み、そこから光り輝く自由人が誕生するということになる。このような真の自由人が上に立って指導者になり、人々が心豊かに生活を楽しめるようになれば素晴らしいのだが、小泉や安倍のような不良品の政治家が君臨し、国家を食い物にする時代は餓鬼道の支配であり、この本に書いてあることが夢のように思えてしまう。だが、夢と理想を失ってしまった現代において、この本に書いてあることは人間の行く手を照らす光明であり、若い人にぜひとも読むことを薦めたい。ただ、題名がいかにも金持ち賛歌のような印象を伴い、むしろ「ユダヤ人賢者の教え」とでもしていたら、もっと良書の内容に相応しかったのではないかと思った。
「金持ち父さん貧乏父さん」を読んでかなりショック。「金持ち父さんのキャッシュフロー・クワトランド」を読んで、ぁ〜!お金持ちの世界、資本主義の世の中って、そうだったんだ。と、衝撃が走る。
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<br /> でもね、何か違和感があったんだよね。ロバートキヨサキさんは、はやくラットレースから抜け出してこっちの世界へ来なさいよ。自営業やサラリーマンは不幸ですよ・・・・みたいな。ほんとにそう?
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<br /> ロバートさんのお父さんは本当に不幸せだったのかい?一生懸命働いたお父さんが、かわいそうだよね。友達のお父さんばっかり、尊敬しちゃってさ。きっと悲しくて、仕事に打ち込んじゃったんだよ。不幸にしちゃったのは、キヨサキさんのせいなんだよ。こんな感じに思う自分がいました。
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<br /> そんな時に、この本に出会いました。著者は「金持ち父さん貧乏父さん」のことは否定していません。でもね、まず夢を持つこと、自分の一番好きなことをすること、なんていいじゃない。感謝して豊かに幸せに暮らそうと思うだけでもいいんだよね。この本のおかげで、ロバートキヨサキさんの気持ち(本心)がわかるような気がしてきました。この本を読んでから、「金持ち父さん貧乏父さん」を読む(読み返す)といいと思うな。