軽く読めてこれは良かった
<br />警察本で軽く読めて愉快な気分になりたい
<br />そういう場合はお勧め。
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<br />深い考察だの警察の痛烈な批判などは無く
<br />裏話として面白く読める。
著者は警官時代から、匿名バイトで雑誌コラムニストやマンガ原作を執筆、
<br />なので文章も面白く読み易い。現場経験者ならではの文章が、生々しい。
<br />刑事の調査費用、取調べの苦労話や、ヤクザに女性関係、外国人マフィアなど、
<br />最後の公安警察のあたりは読み応えがあった。
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<br />『たかじんのそこまで言って委員会』に出演されているのを見て。
<br />北芝健さんに、凄く興味を持って本書を手にした。
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<br />本書の中から、おぼろげながら、著者のその経歴を追ってみると。
<br />●94年オウム事件の頃は、既に警察OBだったらしい、
<br />その頃、自衛隊の情報部門で非常勤講師をしていた。
<br />●浅草近辺で医師の家系の下、育った。イギリス留学がえりの
<br />早稲田大学卒業後、その英語力を活かし中堅貿易会社勤務から警官に転職。
<br />●CIAやFBIとも人脈を持ち、アメリカの大使館職員にも講義する。
<br />●日本の諜報機関、公安警察にも所属した。
<br />●03年、上司から機密上のお許しを得て、元刑事としてマスコミに顔を出せた。
<br />●現在は法務省の外郭団体の役員。
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<br />読んでみて実感した。ハニートラップは上海だけじゃない。職員25万人以上
<br />もの規模になれば当然矛盾も悩みも誘惑だってある。日本にだって昔から
<br />美人局や夜の接待だってあった。とすれば、やはり石原都知事の治安対策には
<br />今後も期待したいし。大阪は女性知事で本当によかったな、と実感。
<br />北芝さんの取調べ術は、コミュニケーション術としても参考になったし、人柄に好感を持った。
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元警視庁刑事の書いた警察の裏話。ここまで、書いていいのかなあという位、裏話を書いています。警察社会ってこんな風になっているんだと思いました。また、この本を見ると、警察官はやっぱり正義の味方で、弱い人の味方なんだと思います。大変な仕事なんだなと思いました。とても人間くさい仕事なんだと思いました。ノンキャリアで、現場の警察官というのは、本当にTVの刑事ドラマの世界だなと思いました。キャリアとノンキャリアの関係は、警察だけでなく、どこの世界にもある話で、切ない気持ちにさせてくれます。警察という知らない世界の仕事を書いてくれていて、とても勉強になったユニークな本です。読むことをお薦めします。とても面白い本です。