●極めて常識的なことし書かれていません。それよりもわざわざ本を出してまで啓蒙しなければいけないほど個人主義がこの社会を跳梁跋扈しているのでしょうか?仮想敵の大袈裟な設定に疑問。●この本の題名に惹かれるような人は型の重要性などははなから理解していてそれよりも型を素早く身に付けるノウハウの方に興味があると思います。そのことについては一切言及なし。●型を身に付けるメリットを喧伝するのではなく型から外れるデメリットを自己の経験や他者の事例に基づき詳述しています。地に足が着いていて説得力ありました。●タテ社会と個人主義を2項対立のように扱っていますがちょっと無理があるような。最低遵守ラインを設定しそれ以外の肉付けは個人個人の裁量でみたいなのはどっちに入るのでしょうか。というかうまく行ってる組織はそのさじ加減が絶妙だからうまく行ってるのですが。ありもしない完全個人主義を個人主義一般に置き換えるのはアンフェアです。遵守ラインのない完全個人主義は個人主義ではりません、単なるカオスです。●5章からは社会提言が多くちょっと前までの実直な語り口とだいぶ印象が違ってきます。個人の成功を保証しようと冒頭で約した本なのに日本全体の浮沈にまで口出しし始めるのはいくらなんでも大きなお世話なんじゃないでしょうか。公教育全体を著者の理想に染め上げるのではなく公教育の一部にそういう学校を増やしてゆくべきだと主張されるなら穏健で私も賛成しますが。●著者の型の身に付け方は有無を言わさない単なる反復が念頭にあるようですね、これは小学校中学年くらいまではかなり有効です。ただそれ以上になると特に数学等は抽象的な概念を扱い始めるので理屈自体も添えないとあとの反復がはっきりいって効果ないです。理由・来歴が存在する型に関してはきちんと伝えてあげてしかるべきだと思うのですが。いい年してまで問答無用は相手に失礼でしょう。
「ドラゴン桜」の著者、三田紀房さんの本です。
<br />やっぱりこの人の言葉は胸にくる! 学生にもビジネスマンにも読んでほしいですね。
<br />・「普通」こそが一番難しい
<br />・仕事で失敗するときは、9割以上が「普通のこと」ができなかったとき
<br />といった話は目からウロコでした。たぶん、この人のいう「型」というのは、「勝利の方程式」とか「勝ちパターン」とかいう言葉にもつながるんだと思います。
「守」だけをやってれば勝てる、というだけ。
<br />守というのは、正しく理解する為に必要なもので、暗い海を漂う状態の先に見える灯台みたいなもので、
<br />まだ分からない最初の内はそれを目指しなさいということです。
<br />破とは自分のものにした型をより自分に相応しい形に変形させることで、
<br />離とは守の型から完全に離れて自分の型を生み出すことです。
<br />ってことを分かりやすく書けば良い本になれたのに。
<br />現実的なことを言えば、教える側(はまるべき型)にも違い(個性)があったりするもので、個性という柵は決して避けられないのが実情です。
<br />個性を叩くことより、マスコミや一部の文化人が広めたおかしな個人主義に対して冷静に批判すればいいだけのものを、
<br />封権的な常識に問答無用に結びつける切り口は、羊さんを変な方向に特攻させる感じで正直不可解でした。
<br />まぁ、この本もそうした個性の一つだね、と考えたらそれであっさりと結論が出ちゃいそうですが。