個人的に作者の藤原さんは尊敬する人なのですが、
<br />その点差し引いても、すばらしい内容だと思う。
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<br />僕がこの本を中学生の時に読んでいたら。
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<br />なんていう後悔さえも覚えるほどに。
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<br />世の中、「あたりまえだから」で済まされることは多くて、
<br />僕は子供のころ、たくさんのことを納得できずに過ごした。
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<br />今では自分なりの答えを発見できているのだけれど、
<br />この本があったのなら、上手に今の答えにたどり着く道しるべになったと思う。
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<br />子供に本気で読ませたい本の一冊だ。
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<br />「なんで人を殺してはいけないの?」
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<br />この答えを持っていますか。子供に答えられますか?
<br />そのヒントはこの本にあります。
<br />ただし答えではない。そういうこともこの本は教えてくれる。
知っているようで、知らない大人のルールが書かれています。普段当たり前と思っているが、複雑化した社会では、自分の常識を問い直す必要があるでしょう。そのためには、最適な本だと思います。意外な発見があると思います。犯罪、お金、仕事。結婚など、普通にしていると感じませんが、少しでも道をはずれると、複雑なルールが待っていて不条理かもしれません。そんなことを考えさせてくれる大人の教科書です。
98年と99年に出た2冊を合わせて文庫化されたものだそうですが、とても上手く構成されていて読みやすく、読後の満足感があります。分かりやすいことばで、世の中の「基礎的な難題」に論理的に正対する著者の姿勢に好感がもてます。