スリランカ出身のA.スマナサーラ長老が埼玉県の高校で行った特別授業や講演を中心に編集された、仏教入門書です。『梅原猛の授業 仏教』は日本仏教中心だけど、こちらはブッダ(お釈迦様)その人の教えがすごくリアルに迫ってくるので、単なるマメ知識には留まらない「人生に役立つ本」になってます。
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<br />1:ブッダー大人になる道(仏教の道徳論)
<br />2:ブッダはなぜ出家したのか(釈尊の悟りの解説)
<br />3:ブッダ心理学、基礎の基礎(世界でいちばん判りやすい仏教心理学入門)
<br />4:世界に居場所を見つける(善く生きるためのコツ)
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<br />と四章かけて「ブッダの教えのカッコよさ」を多角的に伝えています。 さーっと読むだけだけでもゴチャゴチャした日常が整理されて、ぐーんと気楽になると思うので、煮詰まりがちな中高生にぜひ薦めたいです。
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<br />若い人に向けたメッセージではあるけど、仏教の教えをココまで噛み砕いて、しかも全く俗におもねることなく、語りつくすことができるなんて、驚くしかないです。どんな難しいことでもシンプルに説くことこそが真の知性。だから大人が読んでもワクワクしてくるでしょう。
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<br />もう『仏教入門』で迷う必要なし。この一冊を規準にして他にあたれば、時間の無駄をすることもないでしょう。
子供向けの本だと知らずに手にした。
<br />グリーンの装丁がなかなか良い感じだったので。
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<br />帯には「生きる力が湧いてくる」などと書いてありました。今の時代、子供にも「生きる力」が足りないのかしら?
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<br />仏教の本ではあるのだけど、我々の知っている仏教とはかけ離れたイメージの本。著者はスリランカの人で初期仏教を伝道されてる人なんだとか。
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<br />仏教は科学的だと主張されてます。
<br />神を信じろぉ、が大前提の他宗教とは違うのだと。
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<br />読んで確かに気分が良くなった。
<br />いじめへの対処法的なことにも触れている。
<br />ただ、いじめ対策という表現では出していないけどね。
<br />小中学生に読んで欲しい本だなぁ。
<br />難しい漢字にはルビ振ってあるし。
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<br />そして、私は今日から博愛の人になろうと思ったのでした。
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<br />あ、そうそう。
<br />サブタイトルが大人になる道でした。
<br />つくづく、俺って大人になってなかったのねぇ、と気がつかされました。
<br />はい。
仏教入門というよりは、ブッダが何を考えて、どういうことを教えたか、そして、その教えを自分の人生にどう生かせばいいかのお話です。
<br />もともと自由の森中学校、高校での講演が元の新書なので、非常に易しい言葉で説かれています。私も高校生の時にこんな話を聞きたかったと思いますが、今でも役立つ知恵がいっぱいです。
<br />特にいいなあと思ったのは「日本の若者の間違っているところですが、よく覚えておいてほしいのは、人の愛情というのは『買うもの』だということです。」「だから『人の愛情』というものは『自分が仕事をして得るもの』なのです」というところです。ありのままの自分をそのまま好きになって欲しい、という欲求がかなえられなくて、悩んでいる若い人は、この心構えでいたら、だいぶ気持ちや人生への態度が変わるのではないでしょうか。