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| シャドウ
(
道尾 秀介
)
ともかく、面白くて一気読みです。わかりやすいし、お父さんの事、お母さんの事、悲しい事、全てがうまく交差して、ああそうなのかと。 前作『向日葵の咲かない夏』よりホラー色が薄まっていてホッとしました。が、今回も悲惨さ
<br />は続きます。
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<br />お父さん同士、お母さん同士が学生時代からの親友であり、勤務先も大学病院と大学医学部の
<br />研究室という近さ、それぞれの子ども達もまた同じ年というふたつの家族を巡るミステリー。
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<br />静かな筆致なのに力強いリーダビリティで、物語世界を次々に繰り出します。すっかりある
<br />人物に疑いをかけたままラストまで引っ張られました。「やられた!」とは思うのですが、
<br />裏切られたというより物語を楽しませてもらったという満足感です。
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