まだ、血糖値の再検査の結果は出ていませんが、驚くほどの効果です。私の場合、この本を購入してその通りに食事をとったら、一日おきに酒を結構飲んだにもかかわらず、一週間以内に体重３ｋｇ減。効果の早いのに驚きました。数年前に流行した低インシュリン・ダイエットと理論的背景はよく似ているのですが、現実に医院を経営している医師の書いた本であり、細部は決定的に異なります。ダイエット業者に言わせれば牛乳や果物はオーケーですが、本書では×。主要な栄養分の構成を考えれば素人でもわかることです。また、脳はグリコーゲンしか使えないので最低限の炭水化物が必要という俗説についても、本書ではバッサリ否定しています。およそどのような食べ物の構成をしてみても、完全に炭水化物をゼロにすることは不可能で１０から２０パーセントくらいは残ってしまうということです。日々、豆腐と納豆、ラムチョップとラタトゥーユそして焼酎のウーロン茶割りで満腹・満足の糖尿病食を行っています。

糖尿病の傾向があると知ったのは、この夏の人間ドックがはじめて。母方の家系に糖尿の傾向があったので覚悟はしていた。９月に入ってようやく友人の医者のもとにおもむいた。「最近、いい治療法ができたんだ。君のような飲兵衛向けのね。」聞けば、糖尿病というのはインシュリン供給不全なのだから、インシュリンを必要としないようにすればいい。インシュリンが必要なのは糖質をとるから。糖質をとらなければいい、という、あまりにも単純明快なもの。ご本人も、この二ヶ月、これを採用して体重を６キロも減らしたとのこと。たしかに、先生は、鼻の頭は相変わらず赤いが、かなりスリムになっている。帰る途中で書店によったら、この本を発見。まさしくこれだ。解説は平明。取り上げられている症例の効果は劇的ながら、神がかったところはまったくない平明な本。たしかに言わればそのとおりだ。集団検診のあり方の問題を指摘しており、これまでの糖尿病食については、ほかの病気もいっしょに治そうとして二兎追うものは……となったことに納得。１ヵ月後の再検診が楽しみである。