他の方も書かれているとおり、さほど斬新なことが書かれているわけではありません。
<br />名を捨て実を取る、感情的にならず、予めゴールを決めて交渉する、
<br />相手の立場に立って挙げた手を降ろしやすくしてやる…
<br />どれも「当たり前」といわれればそれまでです。
<br />ただ、日常の交渉の場面で、これらをどれだけ実践できるかはまた別問題。
<br />その意味で、本書を繰り返し読んで、基本を再確認するのは有益だと思います。
<br />少なくとも新米の私にとっては、とても勉強になりました。
<br />
<br />もし続編があるとすれば、相手のタイプ別に具体的な攻略法を示すことができれば、
<br />より実践的なものになるのではないかと思います。
前半は、具体的な事例を参考に、
<br />読みやすい説明及び解説がなされて参考になりました。
<br />ただ、「北風と太陽」など、日ごろから
<br />交渉の場に立たされている人間にとっては、
<br />基礎的な、自然に心がけている事項の
<br />確認になってしまって、期待したほどではなかったです。
<br />どちらかというと、「初心者〜中級者」向けの本かと思います。
<br />前半はイッキで読めましたが、
<br />後半は力切れしたのか、内容も概念説明の繰り返しとなっており、
<br />若干残念でした。
<br />また、説明も難しい内容ではないのに
<br />理解のしづらいものとなっています。
<br />次回は、中級者〜上級者向けの戦略や
<br />心構え、ヒントなど、具体的なものを中心に書いて欲しいです。
<br />
大都会で活躍する弁護士の仕事と言えば、離婚・相続・交通事故の調停、そして暴力団まがいの連中を向こうに回した金銭交渉。これらの代理人交渉の各段階において弁護士が何にフォーカスを当て、何を目標として交渉に当たっているかを事細かに分析し教えてくれるのが本書です。それは従来のWUN-WIN交渉でも、ハーバード流交渉術でもなく、もっと泥臭い、紆余曲折を経るものなのです。これから会社を代表して代理人交渉に臨もうとするマネージャーに是非読んでもらいたい本です。