他の方が書かれている「既に学術論文を何本も書いていて自分の研究スタイルが出来上がっている人には,あまり新鮮味のない本」という指摘は当たっており,修士・博士レベルの論文を書こうとする場合には,余程勉強不足の人以外にはあまり参考にならないのではないかと思われる.翻って,学部生の人には大いに参考になる良書である.学術論文の書き方のマナーが平易簡明に示されており,大学入学後のできるだけ早い段階で読むことをお勧めする.1日あれば読了できることも好評価.
既に学術論文を何本も書いていて自分の研究スタイルが出来上がっている(と思い込んでいる)人には、あまり新鮮味のない本かも知れない。しかし、学部卒論以前の人、あるいは医学部や歯学部などの卒論が終了要件になっていない学卒者には、なかなか示唆に富む本だと思う。
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<br />立ち読みで済ませられる内容の密度と量。
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<br />再読は読み手のレベルによるが、適切な読者レベルなら再読は必至。
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<br />書棚の華にはならないが、書棚のスペースの無駄遣いにはならない。
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<br />他に類書はある。他書による代替は可能。
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はっきり言って、タイトルだおれの気がします。実質的な論文の書き方はほんのわずか。その内容も、著者の経験談に終始しているところが多いです。もちろん、その内容が間違っているとは思いませんが、通常の教員であれば指導するであろう基本的なマナーに留まっています。本書を読んで、初めて聞くアドバイスだ、というのであれば、残念ながらそれは自分の指導教員に問題があるように思います。
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<br /> 本書は、論文の引用の仕方など、形式的な書き方で占められています。参考になる部分もありますが、学術論文・書籍を多数読んでいれば、自然と身に付くものだと思います。
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<br /> 他の方も書かれていたように、修士論文を初めて書くという人には辛うじて参考になりえます。それにしても、本書のみを読んで「評価される」論文が書けるとは、やはり言い難いです。