本書は、これまでM&Aコンサルティングファームの内部でのみ秘匿されていた
<br />プロの分析手法を「ここまで出すか」というほどおしげもなく披露した渾身作である。
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<br />M&Aの全体像を見せてくれると共に、それぞれのプロセスを丁寧に解説した
<br />痒いところに手が届く内容に仕上がっている。
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<br />これまで企業価値の算定方法について書かれた本は多かった。
<br />しかし、企業価値を実際にどう高め、それをどう数値に反映させるか、を書いた本は少なかった。
<br />本書の新しさは、“結果”としての財務数字と、その“原因”としての事業との
<br />関係を明快に説明した点にあると私は思う。
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<br />書名は、ビジネスデューデリジェンスの実務であるが、実際には、
<br />M&Aのすべての領域を網羅しており、M&Aの分析実務はこれ一冊で十分である。
<br />また、所々に入っているコラムも、“現場感”が伝わってきて面白い。
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<br />逸品である。
シリーズもので、財務DDは良かったが法務・ITは...
<br />いずれにせよ、ビジネスDDは良書である。
<br /> ○経営理論・戦略論をベースにしている。
<br /> ○M&A Valuationに影響を与えDD対象とすべき事業
<br /> 活動や指標を網羅している。
<br /> ○シナジー源泉の発見手法や数値化を詳述。
<br /> ○ビジネス DDレポートやチャートの事例を織り込ん
<br /> でおり独自のノウハウを披瀝している。
<br /> ○他のDDチームとの連携についても詳述しており現場
<br /> に臨む際の参考になる。
<br />久々に良書で出会った感じである。改訂版も期待したい。