日本語のタイトルから、この本を手にする方のほとんどが株式投資に興味を持つ方だと思われるが、すべてのビジネスマンに強く推奨したい。
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<br />コンテンツとしては、バフェットの投資哲学について触れるとともに、どういった銘柄が投資対象として魅力的か、その銘柄を見極める手法、についてワークブック形式で説明している。素晴らしいのは、予備知識が全くない状態から無理なく読み進めていくことができ、最終的には誰でもバリュー投資の概念をしっかり理解できることだろう。
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<br />一方、資本主義経済における投資家と企業の関係を浮き彫りにする本書は、コーポレートファイナンスおよびストラテジーの入門書としても非常に優秀である。現在価値とは何か、なぜ企業は投資家から集めた資本を最高のIRRで運用しなければならないのか、本来の企業価値と市場価値のギャップは何を意味するのか、株式の分割・買戻しは株主にどういった影響を与えるか、企業ドメインのファイブフォース、など様々なエッセンスが満載されている。特筆すべきはこれらが巷のMBA本のように部分的に羅列されているのではなく、一貫して投資家という視点から説明されている点につきる。
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<br />いままでコーポレートファイナンスやストラテジーという分野に関わったことのないビジネスマンにとって、まさに本書は「開眼」を約束してくれるものではないだろうか。
中期以上のファンダメンタルズを重視する投資家を最も納得させる書籍ですが、短期投資の投資家も中期以上のファンダメンタルズを重視する投資スタイルに変貌をとげることでしょう
バフェット氏の銘柄選択基準が載っております。
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<br />1.「消費者独占型」と名づけられたビジネスモデルを持つ企業を
<br />2.いかに割安に手に入れるか、
<br />3.どのように現在の株価から割安感を計算するのか
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<br />の3点について、ワークブックという形式(要は、練習問題が付いたような状態)で分かりやすく解説してあります。
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<br />株式投資をされる方であれば、絶対読むべき本だと考えます。