信長の遺体は一体どこへ?
<br />日本史に詳しい貴方なら「それは永遠の謎。」
<br />こう答えると思います。
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<br />本能寺の変が起こった後、あの信長公記の作者として有名な太田牛一が主人公となってこの謎を読み解いていく。
<br />その裏にあった様々な思惑、人間模様、そして暗躍する影。
<br />それをたどっていくとそこに浮かび上がってきた意外な事実は…。
<br />読みやすい文章構成も手伝ってか、どんどんページをめくっていってしまう。というよりもめくらされてしまう。
<br />著者の技量に驚かされる。
<br />歴史小説好きな貴方はぜひご一読を。
<br />(近年、3部作構成の本や映画がよく目に付くように思えますが、この信長の棺も後に秀吉編・光秀編と続いていく3部構成となる予定だそうです。この著者が最近の3部作構成がよく見受けられる時代になったという点も踏まえて、これらの作品を手がけていらっしゃるとしたら著者の世の中の流れを見極める目もすごいものだと思います。)
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<br />蛇足:本を読み終わったあと、きっと貴方はこういうでしょう。
<br />「でも、結局のところ本当のことは分からない…。」
<br />そして、こんなことを思うかもしれません。
<br />「こんなとき、タイムマシンがあったらいいなぁ。本当のことをこの目で確かめられるのに…」
<br />このレビューのテーマが「ドラえもんと一緒に読みたくなる本」としたのはこうした理由であります。
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まとまりはいいです。
<br />ラストはもうひと捻りあればよかったかも・・・
<br />テレビドラマ化されましたが、雰囲気はよく出ていたかな。
<br />爺エロは少しいらないかな。
面白かったです。久しぶりの時代物ということもあり、読み応えがありました。
<br />史書作者を主人公にするという設定も楽しめましたし、構想も面白く感じました。
<br />また、物語としても読みやすく、読んでいる時間も楽しめました。
<br />ただ、こういった物語、特に今回の場合、歴史ミステリーということもあり、どこまで史実で、どこからが作者の推理なのかが読み取りにくい気がして、そこがすごく気になってしまいました。
<br />また、この物語の主人公のように諸説あって、その真偽を見極めにくいそんな資料もあるのではと思いますと、推理も何を元にした推理なのか、この物語をそのまま味わっていいものかと、気になってしまいます。
<br />物語としてはとても楽しめました。そのあたり、史実、資料と作者の物語それの境が少し見えるといいなあと感じました。でも、面白かったです。