<br />2006年のいま読むと今更、と思われるかもしれませんが、
<br />今読んでも確実に唸らされる部分が必ずある本だと思いました。
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<br />それだけ、優れた考え方、信念は普遍と言うことなのでしょう。
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<br />内容は、
<br />カルロスゴーンの生い立ちから、
<br />学生時代、そしてミシュランでの活躍、
<br />最後に日産での仕事について順を追ってインタビュー形式でまとめたものになっています。
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<br />ほぼ全てがゴーン氏自身の言葉で語られており、
<br />ブラジル・アメリカ・フランス・日本で活躍するゴーン氏を
<br />生み出した背景を描き出しています。
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<br />今現在。ゴーン氏の立場は苦しいものではあると思いますが、
<br />彼の生き方や決断は大いに参考すべき部分が多いものと感じました。
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<br />理想のリーダー像を探っている方には是非一度目を通して欲しい本だと思います。
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平易な言葉で最高の経営を語れる人、という印象を持ちました。
<br />経営に関する本を興味本位で何冊か読みましたが、どの本も理解不能な語句がたくさん出てきて意味が分からなくなり、「残念だ」「お金がもったいなかったな」で終わっていました。わざと高度な書き方をして、専門書っぽくしてあるような…。
<br />経営という言葉自体がきわめて抽象的な言葉ですが、ゴーン氏は「経営とは要するに、こういうことなのです」と、私のような素人にでも、理解できない語句を一切使わずに説明してくれます。なんとすがすがしい読後感でしょう。
<br />もっとこの人に関する本を読んでみたい、もっとこの人のメッセージにふれてみたい気がします。
カルロス・ゴーンに対するインタビューを中心にまとめられている本書は、ゴーン氏自らが執筆した著書ではないため、どこからどこまでがゴーン氏自身の考えなのかわかりづらい部分があるのが難点。
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<br />「」書の部分から推測するに、日産の改革はまず(国が違うのだからわかり合えないのがあたりまえ)を前提としてスタートしているところに特色があると思う。かつて日本にもカリスマと呼ばれる経営者が何人か現れては消えていったが、結局は(同じ日本人なんだから)という甘えがどこかにあったのではないかという気がする。
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<br />改革に対する抵抗勢力を無理やりおさえこむことはなかったというが、国際的エリートのゴーン氏に物申すだけの経歴と実行力をかねそなえた人物が日本にいなかったというのが実情だろう。ラジオのニュース解説で聞いた話だが、意を決して反対意見を述べた人がいても、最後は「外人さんのやっていることですから」で済んでしまったというから悲しい。
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