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業務システムのための上流工程入門―要件定義から分析・設計まで ( 渡辺 幸三 )

従来、「上流工程」の一言で分類されていた業務範囲を、ビジネス実務に応じて整理し、知識の体系化を実現した良書です。これから業務システムの上流設計を希望している方々や、プログラマークラスからシステム設計を行うSEクラスへとレベルアップを行ったが、エンドユーザー等との顧客折衝を含めて戸惑いを感じている人々が読まれることをお勧めします。   <br />具体的に良かった点は以下の3点です。 <br />1.システム設計の実務に応じた分かりやすい説明で、実務経験の浅い方々にも理解しやすい点 <br />2.文章説明だけでなくイメージ図やモデルパターン等による図解説明が多くイメージを掴みやすい点 <br />3.単なる一般的知識に基づくマニュアル説明でなく、手戻り作業を防止するためのモックアップ開発の有効性等、現場視点によるノウハウに基づいており、実務への適応が可能な点 <br />ただ、筆者の意図として冒頭にも説明されていましたが、上流工程の中でも「基本設計」に関する説明が中心であり、より上位フェーズである「要件定義」工程においても同様の体系化があれば、更に良かったとに思われます。 いずれにしても、上流工程の難しさは、「基本設計」にせよ「要件定義」にせよ、エンドユーザーや開発担当者等、プロジェクト関係者の立場が根本的に異なるため、システム設計者自身もふくめ、全てを満足させる成果物を作ることが困難な点にあると感じています。(設計担当と開発担当が同一企業でも難しいですが、それが例えば、主管会社と1次開発、2次開発会社等、企業間を経由すれば、認識をあわせることは更に難しくなります。)       <br />業界的には、ITシステムの重要度の高まりに追随して、プロジェクトトラブルが多発し、各SIベンダーの収益性低下の要因にもなっています。その背景には、本書の中でも述べられているように、システム開発の中で重要性の高い上流設計フェーズに関する認識が統一されておらず、コミュニケーショントラブルの原因となりやすい点も要因の一つであるように考えられます。本書のような書籍を通じ、上流工程のルール化が促進されより円滑なシステム構築とプロジェクト運営が実現できれば、業界的にも非常に有意義であると考えます。 <br />

ものすごく分かりやすい本でした。 <br />筆者が書かれた別の本(生産管理)と合わせて読むとかなりレベルアップします。 <br />いつも設計で、「これであっているのか?」と自問自答しながら実装しておりました。 <br />この本のおかげで最適な設計方法を理解することができました。 <br />このような有益な本を出版して頂いてありがとうございました。

SEが上流工程の入門書としてはじめに読むには適しています。 <br />ただ、詳細な業務系の分析・設計となると、他の2冊を読む必要が <br />ありました。 <br />

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