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憲法が変わっても戦争にならないと思っている人のための本 ( 高橋 哲哉 斎藤 貴男 )

「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く」<br />憲法第1条を守らねばならない。<br />だから、今回の佐賀県知事に対する毎日新聞記者の発言には本当に腹が立つ。

この本が出て3ヶ月が経ち、北朝鮮は核実験を行った。この本では、経済制裁には反対のスタンスを取っているが、これまでの外交努力が無に帰したのを、著者たちはどう思うのだろうか。 <br /> <br />憲法9条二項の問題点、つまり自衛隊の地位の保証についてもこの本にははっきりした答えは無い。ただ、現在のアジア情勢を無視して自衛隊をレスキュー隊程度に縮小し、日米安保を廃止せよ、というのだ。 <br /> <br />この本には自衛隊からの視点というものが微塵も感じられず(著者を見れば分かるというもの)、自衛に代わる、侵略やテロに対する有力な手段というものを提示できていない。 <br /> <br />日本は、そんなに好戦的な国だったのだろうか?憲法を変えたら、すぐに発狂的に戦争を仕掛けるというのだろうか? <br /> <br />日本国憲法の問題点については、『この国をダメにした日本国憲法―「平和憲法」が招く、日本の危機』(滝沢中)の方が役に立つと思う。

「よくある質問」形式のQ&Aと、歴史や背景、感情を交えたコラムからなる中高生からでも十分理解可能な本。 <br /> 右翼は「愛国」を叫ぶだけでなれるが、平和を作り出すには本書程度の知識が必要で、更に周囲のミサイルやテロに対する、目に見えぬ恐怖感を取り除いてあげなければならない。 <br /> だが、その困難を乗り越えて、戦争絶滅受合法案(元首や総理・その家族などから最前線に送るという法律)を成立させねば、これから幾度となく戦争へ向かう法整備は行なわれるであろう。

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