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わすれられないおくりもの ( スーザン・バーレイ 小川 仁央 )

 「長いトンネルの むこうに行くよ さようなら アナグマより」 <br />年をとった賢いアナグマは、森のみんなにさりげなく色々なことを教えていってくれた。そのアナグマが死んだ。森のみんなは泣いた。淋しくて、途方にくれた。しかし、やがて、アナグマは死んでも、アナグマの心が、アナグマが教えていってくれたことが、宝物のように自分達に残ったことを知る。 <br />人生の真実を、温かく鋭くシンプルにカットしてみせる「絵本」というジャンルの真価が身にしみた。感動の一冊。

牧歌的な絵に比べ、内容はなかなかシビアな絵本である。 <br />いつかは誰もが否応無く退場を余儀なくさせられるこの世界で <br />「生命を繋いでいく」という営みを <br />どれだけ誠実にこなしていけるのかという点に <br />その人の「生の価値」が決まるという皮肉。 <br /> <br />しかしアナグマはそれを真摯に受け止め、行動する。 <br />そしてその想いを、森の動物たちも受け入れていく。 <br />生命は繋がっているからこそ生命なのだということを <br />懇々と語りかける書である。 <br />

「いのち」や「死」や「いきる」ことについてすごく考えさせられました。この本、すごく有名ですよね。教育出版だったと思いますが、小学校の教科書にも載るくらい。私は今二年生なので、アニマシオンで使いました。かなり子どもの反応が良かったです。ご家庭でもぜひお子さんに読み聞かせをしてあげてください。大人でも十分感動します。

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わすれられないおくりもの&nbsp;&nbsp;&nbsp;水彩とペンで描かれるイラストが暖かい、スーザン・バーレイのデビュー作。イギリスでは最もなじみの深い動物のひとつであるアナグマを主人公にした本書は、「身近な人を失った悲しみを、どう乗り越えていくのか」ということをテーマにした絵本。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;賢くて、いつもみんなに頼りにされているアナグマだが、冬が来る前に「長いトンネルの むこうに行くよ さようなら アナグマより」という手紙を残して死んでしまった。悲しみにくれる森の動物たちは、それぞれがアナグマとの思い出を語り合ううちに、彼が宝物となるような知恵や工夫を残してくれたことに気付いていく。そして、春が来る頃には、アナグマのことは楽しい思い出へと変わっていった。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;たかが子ども向けの絵本とあなどるなかれ。子どもたちに「死」について考えるチャンスを与え、すでに「死」を理解する大人にも静かで深い感動をもたらす。親しい人とのお別れを経験した方に、心を込めて贈りたくなる。(小山由絵)
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