「長いトンネルの むこうに行くよ さようなら アナグマより」
<br />年をとった賢いアナグマは、森のみんなにさりげなく色々なことを教えていってくれた。そのアナグマが死んだ。森のみんなは泣いた。淋しくて、途方にくれた。しかし、やがて、アナグマは死んでも、アナグマの心が、アナグマが教えていってくれたことが、宝物のように自分達に残ったことを知る。
<br />人生の真実を、温かく鋭くシンプルにカットしてみせる「絵本」というジャンルの真価が身にしみた。感動の一冊。
牧歌的な絵に比べ、内容はなかなかシビアな絵本である。
<br />いつかは誰もが否応無く退場を余儀なくさせられるこの世界で
<br />「生命を繋いでいく」という営みを
<br />どれだけ誠実にこなしていけるのかという点に
<br />その人の「生の価値」が決まるという皮肉。
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<br />しかしアナグマはそれを真摯に受け止め、行動する。
<br />そしてその想いを、森の動物たちも受け入れていく。
<br />生命は繋がっているからこそ生命なのだということを
<br />懇々と語りかける書である。
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「いのち」や「死」や「いきる」ことについてすごく考えさせられました。この本、すごく有名ですよね。教育出版だったと思いますが、小学校の教科書にも載るくらい。私は今二年生なので、アニマシオンで使いました。かなり子どもの反応が良かったです。ご家庭でもぜひお子さんに読み聞かせをしてあげてください。大人でも十分感動します。